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外国人は敵とみなすザルカウィ派、殺害を自己目的化
【カイロ=岡本道郎】イラクで武装組織「イラクの聖戦アル・カーイダ組織」に拉致された香田証生さん(24)の安否が気遣われているのは、同組織の首領であるヨルダン人テロリスト、アブムサブ・ザルカウィ容疑者の冷酷で残虐な性格が広く知られているためだ。
同組織が関与した人質事件からは、米国とその同盟国への憎悪をむき出しにし、「ジハード(聖戦)」の名の下にいかなる外国人も抹殺対象とみなす異常さがうかがえる。
ザルカウィ容疑者の過去の行動や各種報道から浮かび上がってくるのは、徹底した過激さ、非寛容性だ。今年6月の韓国人人質殺害の際に顕著だったように、イラク駐留部隊の撤退要求が実現しなければ、即座に人質を「処刑」することをためらわない。むしろ、こうした要求を人質殺害のための「手順」と位置づけているかのようだ。
アラブ圏有力紙アル・ハヤト(9月10日付)が、この夏ファルージャでザルカウィ容疑者と面会したイスラム活動家の話として報じたところによると、同容疑者は拉致した外国人を「人質」でなく「スパイ」として取り扱っているという。敵の「スパイ」である以上、殺害するのが「当然」であり、異論の余地があるとすれば、首を切り落とすか射殺するかなどの「殺害方法」だけだというのだ。
同容疑者はまた、女性を殺害することについても「やつら(米軍)が(イスラム教徒の)女性を(空爆などで)殺害しているのだから、我々が同じことをするのを神はお許しになる」と語ったという。
「外人部隊」としてイラクに入り、同国民の意向とも無関係に、多国籍軍やイラク暫定政府・治安関係者、シーア派イスラム教徒、民間外国人などすべてを「敵」とみなすザルカウィ一派にとっては、イラクから「十字軍勢力(米国と同盟国)」を駆逐する「ジハード」の遂行もさることながら、「敵」を1人でも多く見つけ殺害すること自体が「目的」と化しているとも言える。
(2004/10/30/14:09 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20041030id04.htm