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(回答先: イラクがヨーロッパのイスラム教徒を魅惑することを当局は恐れる 投稿者 木村愛二 日時 2004 年 10 月 25 日 08:43:28)
スペイン(欧州)の対イスラム「硬軟両面」
スペイン大法院判事バルタサル・ガルソンは23日に17名ものイスラム過激派とみなされる者たちに対する逮捕・収監命令を発し、現在8名が逮捕されています。これは、スイスですでに逮捕されている在欧州イスラム過激派の頭脳とみなされているモハメド・アチラフが、スペイン大法院に対する爆破攻撃の指令を彼らに発していた、との情報によるもので、アチラフに対してはすでに20日の時点で逮捕状を作成しており、スイスからの身柄引渡しが行われる予定です。
【ここで「大法院」と訳しているのはAudiencia Nacionalで、辞書的には「最高裁」という訳になりますが、日本とは司法制度がことなり、Audiencia Nacionalでは犯罪に対する判断が行われ、判決を出して無罪か有罪かを決する、日本で言う最高裁判所はTribunal Supremoといいます。従ってこのAudiencia Nacionalを別の用語で訳しています。】
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/10/24/espana/1098585219.html
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/10/23/espana/1098566385.html
おそらく「休眠中」のイスラム組織を何かと難癖つけて叩き潰そうとしているのでしょう。
また、これは以前にもお知らせしましたが、9月15日にはバルセロナでパキスタン人を中心とする10名が、何の容疑なのかすらはっきりしないまま逮捕されています。
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http://www.asyura2.com/0406/war59/msg/1345.html
ひしひしと近づく「魔女狩りの時代」(バルセロナでの10名の逮捕について)
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もちろん、3.11の捜査でも「イスラム過激派」が次々と逮捕され収監されており、先日、4月3日にマドリッド近郊のレガネス市で爆死した7人目、最後の一人がアレケマ・ラマリというモロッコ人であることが発表されました。そしてこのラマリが大法院の爆破計画を練っていた、とされる者の一人に金を送っていた(といっても日本円でわずかに2万円足らずですが)などということも報道されています。
http://www.elmundo.es/elmundo/2004/10/21/espana/1098393161.html
このように、スペインは欧州での「対イスラム・テロ戦争」の、まさしく最前線になっています。しかしそれにしても、イギリスを狙わずにスペインばかり標的にする「イスラム過激派」とは、これいかに?
一方で、先日もお知らせしましたが、スペインのサパテロは9月の国連総会で、西欧とイスラム世界の「文明間同盟」を提唱し、むしろ積極的にイスラム諸国に近づこうとしているようです。
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http://www.asyura2.com/0406/war60/msg/363.html
サパテロ、国連に、西側世界とイスラム世界の「文明間同盟」を提唱
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当然、このような発言はスペインではなく「欧州の意思」を表している、と考えたほうがよいでしょう。一見、ネオコン式の「文明の対決」に真っ向から立ち向かっているように見えます。また次のような情報もありました。
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http://www.asyura2.com/0411/war61/msg/321.html
EUはパレスチナ国家を保障するプランを打ち出す予定(エル・ムンド)
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ヨーロッパのイスラムに対する戦略は、米国プロテスタント=ネオコン・シオニスト型のツッパリ一直線とは一味違って、いくつもの面を巧みに使い分ける古狸型でしょう。カトリック教会からしてそうです。エキュメリズム(キリスト教統一運動)はもとより、イスラム教やユダヤ教などの他の宗教との積極的な連携を図り、一方でオプス・デイを中心にカトリックへの求心力を強める、という両面政策を駆使しているようです。
アメリカとしては何とかして欧州を米国プロテスタント=ネオコン・シオニスト型の「十字軍」に巻き込みたいところでしょうが、まあ、欧州(英国を除く)にすれば、「アメリカさんに心配してもらう筋合いは無い」といったところではないでしょうか。