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リリアン・ウィロービーさん(89歳)の乗る車椅子を押す夫ジョージ、そして支援者達
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2004/10/89.html
10/23/2004
89歳女性、イラク戦争反対運動で刑務所に収監
「アメリカでは、全ての平和的な信仰が尊重され、歓迎されている・・・クリスチャン、ユダヤ、イスラム、シーク、ヒンデゥ他全てだ。」 (America values and welcomes peaceful people of all faiths -- Christian, Jewish, Muslim, Sikh, Hindu and many others.)
「私は自分の推し進める哲学と政治姿勢について、“思いやりある保守主義”と呼んでいる」 (I call my philosophy and approach "compassionate conservatism." )」
---ジョージ・W・ブッシュ大統領、2002年4月30日のカリフォルニア州サンホセでの演説より(source)
ニュージャージーの地域新聞The Courier-Post紙2004/10/21付け記事より。記事全文を以下に翻訳掲載。
デプフォードの89歳女性、イラク戦争反対運動で刑務所に収監
反戦活動で逮捕されたクエーカー教徒
by リチャード・パーサル(Courier-Post記者、フィラデルフィア)
ニュージャージー州デプフォードの、来年1月で90歳になるクエーカー教徒の女性リリアン・ウィロービーさんは、イラク戦争に反対したことで、今週水曜日に刑務所に入ることになった。
正午を過ぎてまもなく、ウィロービーさんは、車椅子から起き上がり、64年間連れ添っている夫のジョージに別れの抱擁とキスをして、セブンス・アンド・アーチ通りの連邦収容所の中に消えていった。
リリアンさんの他に、アーカンソー州キャムデンのケイシー・ホー(22歳)、その夫であるクリス(23歳)を含む5人の平和活動家は、合衆国がイラク侵攻を開始した日である2003年3月20日、フィラデルフィアの連邦ビルの入り口に座り込みをした容疑で、有罪を宣告された。
250ドルの罰金と7日間の収監のどちらかを刑罰として科せられることになり、全員が刑務所行きを選択した。
「いかなる形であれ戦争を支持しません」ウィロービーさんは語った。
50人ほどの支援者達に見守られ、ウィロービーさんは「非暴力は成り行きまかせでできるものではありません」と説いた。
「学ぶことが必要なのです」彼女は言う。「(路上の暴力であろうと、国家間の暴力であろうと)事態を変えるために学ぶのです。」
ウィロービーさんに続き刑務所に収監される人々の1人、北東フィラデルフィアから来た59歳のマリオン・ブラウンは、ウィーロービーさんが連邦判事と向き合った際に言った言葉を思い出していた。判決を言い渡す判事を前に、彼女はこう言ったのだ。「もし支払われた罰金で、イラクの子供達に安全な水を提供してくれるなら、もしくは孫達の戦争費用に伴う税負担を減らすことができるなら、罰金を払いますよ」
「判事の答えは“ノー”でした」ブラウン氏は語った。「判事は“あなたは交渉できる立場にいない”と言ったんです」
アイオワ生まれのウィロービーさんは、第二次大戦開戦以来、ずっと反戦活動と市民活動に執心しており、初めての刑務所生活を前にしても恐れることはなくなったと語っている。もっとも、先月に判決が出た際には不安になったと告白した。
彼女は独房に入る予定で、外に出られるのは1日わずか1時間だけである。
「ヨガと、エクササイズをして、お祈りをして、そこでの体験を書き留めておきます」彼女は言う。
集まった人々の多くはクエーカー教徒で、ほとんどは反戦活動のベテラン達であるが、皆で手を取り合い6人の収監を見送った。その中心となったのはウィーロービーさんだ。
「こんなに写真に撮られたのははじめてです」車椅子に座ったウィロービーさんは、元気そうに答えた。
北フィラデルフィアからやってきた若い海兵隊員が、ウィロービーさんに話しかけた。
「この戦争に反対してくれたことにお礼を言いたいんです」19歳の海兵隊下士官エリオット・ルイーズは、5ヶ月半をイラクで従軍し、サダム・フセインの故郷ティクリート傍の検問を警護していた際に、負傷して帰還した。
「脚の裏側が裂けたんです」ルイーズは語った。正装軍服の胸には、二つのリボンと、パープルハート勲章が飾られている。
西フィラデルフィアから来た21歳のジョン・トンプソンは、ウィロービーさんに独房生活のアドバイスを与えている。
中央フィラデルフィア月例友好会議に所属するトンプソンは、ドラッグ取引の共同謀議容疑により、21ヶ月を同収容所で過ごしたことがある。
「独房内にはシャワーがあるから、暖房に使うといいよ」トンプソンは言う。「寒くなったら蒸気で温まる」
収容所職員からのコメントは得られなかった。
ウィーロビーさんの支援者達は、シックス・アンド・マーケットに集合し、収容所までの2ブロックを行進した。
「刑務所行きを祝っているわけじゃありません」クリス・ホーは集まった人々に語った。「私たちを収監する人々を憎んだりしません。愛を祝福しているのです」
「戦争に向かう事態を黙って見ているわけにはいかないのです」ホーは言った。
判決を受けて裁判所を後にする際、ウィーロビーさんは「非暴力成功のための52の話(52 stories of successful nonviolence)」という冊子について話していた。
「方法はあるのです」彼女は言う。「方法を学んで、非暴力を貫くのです」
ペンシルベニア州スワスモアを本拠にするブランディワイン平和コミュニティの主宰者ボブ・スミスは、収容所までの行進を率いた。
ウィーロビーさんが先頭を行き、トンプソンが彼女の車椅子を押した。
集団が収容所ビルに入っていくと、67歳になるシルビア・メツラー---同様の容疑ですでに一週間を収容所で過ごした人物---が予測した。「(ウィーロビーさんは)刑務官に相当の影響を持つでしょう」刑務官の大半は退役軍人だ。
「まず、彼女の年齢が問題です」メツラーは言う。「彼女の節くれだった老人の手を見れば、気分が悪くなるでしょう」
「それから彼女が口を開けば、知性と愛に溢れる話で、刑務官達も打ちのめされるでしょう」
投稿: 08:14 午前