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(回答先: 富士ゼロックス会長宅に実弾も 靖国発言への嫌がらせか(朝日新聞) 投稿者 ジリノフスキー松田 日時 2005 年 1 月 20 日 13:45:19)
産経新聞 2005年1月23日
■【主張】小林会長宅事件 言論封じ込めは許されぬ
不気味な事件が続いている。東京都目黒区の富士ゼロックス会長、小林陽太郎氏の自宅に燃えた火炎瓶が置かれたり、拳銃の実弾が郵送されるという事件が起きた。
今のところ、だれが、なぜ、何の目的でこのような卑怯(ひきょう)極まりない事件を起こし、小林氏や家族を不安に陥れているのか全く不明である。警察は犯人逮捕に全力を挙げ、事件の背景を一刻も早く解明しなければならない。
まず、今月九日昼前、燃えた火炎瓶二本が自宅玄関脇に置かれているのを家政婦が見つけた。幸い、発見が早く大事には至らなかったが、一歩間違えば建物に燃え移るところだった。
さらに、今度は四日前の十九日夜、帰宅した小林氏が普通郵便で届けられた封筒を開封したところ、30口径の拳銃の実弾一発が入っていた。差出人は都内に実在する企業だったが事件とは無関係だった。
小林氏に対するこのような許しがたい事件の予兆は、昨年秋から続いていた。同氏は日本と中国の有識者による「新日中友好21世紀委員会」の日本側座長を務めている。
昨年九月、委員会終了後の記者会見で、小林氏は個人的見解と断ったうえで「中国の国民感情を逆なでしたり、(日中)首脳会談の妨げになっている(首相の靖国神社)参拝はやめてほしい」と述べた。
この発言以降、小林氏の自宅周辺に右翼団体が街宣車で押しかけ、スピーカーを使って非難するという嫌がらせがあった。そして今回の火炎瓶、実弾事件へと発展した。
すべてが同一グループか団体か個人の犯行なのかは分からない。しかし、小泉純一郎首相の靖国神社参拝を強く支持する過激な個人か団体が、小林氏の発言を封じ込めようと、嫌がらせをエスカレートさせているとみるのが自然であろう。
今回の事件は言論を封圧するための悪質なテロ事件といえる。自分と意見、思想が違うからといって、相手の自宅に拳銃を発射したり、実弾を郵送するという事件は後を絶たない。
言論の自由が保障されてこそ民主主義社会は成立する。不平や不満があれば、堂々と言論で渡り合えばよい。卑劣な言論封じ込めは許されない。
http://www.sankei.co.jp/news/editoria.htm
朝日新聞 2005年1月14日
■火炎瓶事件――経済人よ見過ごすな
年明け早々、卑劣な事件が起こった。東京の小林陽太郎富士ゼロックス会長の自宅の玄関脇で、燃えた火炎瓶が2本見つかった。通行人が気づいて、家の人に知らせた。
あぶなく火事になるところだった。わざわざ火をつけて置いたところをみると、次はこんなものではすまないという脅しでもあるのだろう。
いったい、だれが、何のために火炎瓶を仕掛けたのか。犯行声明は出ていないが、すぐに思いつくことがある。
小林氏は昨年秋から、靖国神社をめぐる発言で、しつこい攻撃にさらされているからだ。
小林氏は日本と中国の首脳が合意して発足した「新日中友好21世紀委員会」の日本側の座長をしている。9月にあった21世紀委の会合後の記者会見で、小泉首相の靖国神社参拝について「個人的にはやめていただきたい」と話した。小泉首相の立場は尊重するとことわったうえで、中国側の国民感情も考えなくてはならないという慎重な言い方だった。
この後、小林氏をはじめ、21世紀委の委員たちにあてて、中国との対話を非難する文書が出回った。小林氏の自宅には右翼団体が街宣車で乗りつけて、スピーカーを使って非難した。
このような動きと今回の火炎瓶事件との関係はわからない。しかし、小林氏からみれば一連の出来事とつながっていると受けとめるのが自然だろう。今回の犯人も小林氏をいっそう恐れさせることをねらったのではないか。
警察は火炎瓶処罰法違反事件として捜査している。早く犯人を突きとめ、逮捕してもらいたい。
自宅に街宣車で押しかけるようなやり方を、警察は許してはいけない。本人や家族を脅すのがねらいとしか思えず、まともな言論活動とはいえまい。暴力的な行為として規制するのが当然だ。
ひごろ「テロに屈しない」と明言している小泉首相は、テロをにおわせるこのような事件に厳しい態度で臨むべきだ。
小林氏は日本と米国の大学で学び、経済界を代表する国際派として知られている。経済同友会の代表幹事も務めた。
こんな事件で発言を控えるようになれば相手の思うつぼだ、ということはよく分かっているはずである。ぜひ、これまで通り率直な発言を続けてもらいたい。それがテロに屈しない道である。
小林氏に対する一連の攻撃について、経済人の動きが鈍いのはどうしたことか。靖国をめぐる小林氏の発言は公的な活動である。自分たちの代表として行動している人を孤立させてはならない。自由な経済と社会が大切だというのなら、今こそ、声を上げるときだ。
戦前、団琢磨や井上準之助ら経済人が次々にテロに襲われた時代があった。一つひとつの暴力にきぜんとした態度をとらなかった日本は、軍部のクーデターを招き、暗い時代に転落していった。
そんな歴史も忘れてはならない。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html