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http://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/home2.htm
研究所に出勤したら、裏に「匿名」と書かれた封書が届いていました。ちょっと身構えて中を開けたら、出てきたのは私のHPの1月14日付のハード・コピーです。
何カ所かに、赤字で記入がなされていました。関根放送総局長と書かれた後に、カッコで(当時の放送総局長は松尾武専務理事・現在 株式会社日本放送出版協会代表取締役社長)とあり、その後の野島直樹担当局長(当時)の後に、(現在 NHK理事)と書かれています。
さらに、「ぜひ、本当のことを話してください。そうでなければ、長井さんによって救い出されたNHKの名誉は、再び泥まみれになってしまいます」という私の文章の後に、カッコに入れて(長井さんの証言を裏付けられるのは、もう一人、伊藤律子番組制作局長(当時、その後NHK理事、現在NHK顧問))と記入されています。
「匿名」として名前を明示せずに投函したのは、NHKの内部の方だからでしょう。ここにもNHKの良心が失われていないことが示されています。貴重な情報提供、ありがとうございました。
ここに名前が出ている3人の方々、松尾武さん、野島直樹さん、伊藤律子さんこそ、真実を知る立場にあります。NHKの名誉と放送人の良心を守るために、是非、本当のことを話していただきたいものです。
白を切ってかばえば有力政治家に恩を売ることができると考えているかもしれません。しかし、それはさらなる癒着と腐敗の泥沼に入り込むことになるだけです。本当のことは、あなた方の周りの人々は皆ご存知なんですから……。
NHKの番組への政治介入の問題について、今日の『朝日新聞』は33面で特集しています。そこには「NHK幹部の1人」が登場しており、中川さんとの一問一答や安倍さんの主な発言も掲載されています。次第に、ことの経緯が明らかになってきたと言えるでしょう。
朝日新聞には、引き続き、紙面を使ってNHK番組に対する政治介入の現状と問題点を明らかにするような特集を連載してもらいたいものです。長井さんの証言では、このような介入が今回の問題だけではなかったことが明らかにされています。
私たちの知らない政治介入の例や自主規制がほかにもあるかもしれません。この際、これらの問題を含めて、政治や政治家とNHKとの癒着や不正常な関係を洗いざらい明らかにしてもらいたいと思います。
今回の問題に限って言えば、安倍さんによる政治介入は明らかです。特定の番組が放映される前に放送総局長から説明を聞いて注文を付けたのも、それに沿う形で番組が改ざんされたのもまぎれもない事実ですから、安倍さんの責任は免れません。
それが問題だということさえ理解できないということこそ、大きな問題だというべきです。事前に注文をつけたことを認めている安倍さんに対しては、放送法違反での処罰が検討されるべきでしょう。
NHK側が「予算問題についての説明」に来て、「ついでに」問題の番組について話題を転じたとき、安倍さんは次のように言うべきでした。「私は官房副長官という要職にあり、放送総局長まで同行してきている。政府による放送内容への介入という誤解を受けるといけないので、予算問題以外についての話を聞くわけにはいかない」と……。
こう言わずに、特定の番組の内容についての説明を受け、これに批判的な立場から「公平公正に」という注文を出しました。これは官房副長官としての公共放送の特定の番組内容についての具体的な注文ですから、すでにこの時点で政府による介入という問題が生じています。
しかし、これに対するリアクションが何もなかったのであれば、放送内容への介入という問題はそれほど大きなものではなかったかもしれません。その後、この安倍さんの注文に応えるかのようなリアクションがあり、放送内容が当初の意図とは違った形にねじ曲げられてズタズタにされただけでなく、4分間も短くなってしまいました。
安倍さんの発言と番組変更の経過や内容における因果関係は極めて明瞭です。安倍さんが望む方向で番組が改ざんされ、放送内容が歪曲されたことがはっきりしているのですから、政府高官として番組改ざんを導いた安倍さんの責任は重大です。
このほか、この時の「予算についての説明」が誰に対してなされたのか、そのときにも放送総局長が同行したのかという点につても、解明していただきたいと思います。また、「予算」や「事業報告」が、NHK予算の審議に関わりを持たない総務委員以外になされていたのか、そのメンバーは「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」の構成員ではないのか、野党の総務委員会メンバーにも同じように「予算」と「事業」についての説明がなされていたのか、などについても知りたいところです。
もし、このときの「説明」が、「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」の構成員に対してだけなされていたということになれば、事件の構図は大変分かりやすいものになります。「予算」は口実で、本当は番組についての説明だったということがはっきりするからです。
すでに、自民党の議連「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」の古谷圭司会長は「放送前にわたしを含む議連幹部の多くがNHK幹部に面会を求められ、番組について説明を受けた」と話しています。同議連の平沢勝栄会長代理、下村博文事務局長らもNHK幹部との面会を認めています。
ここで名前が出ている古谷、平沢、下村各議員は、NHKの予算に関わる総務委員会のメンバーなのでしょうか。もし違っていたなら、なぜ、総務委員会のメンバーではなく議連のメンバーに「予算」や「事業」の説明に赴いたのか、NHKは納得のいく説明をするべきでしょう。
このとき、いつ、誰にあって説明したか、それが放送の事前であったのか事後であったのか、NHKの側に記録は残っていないのでしょうか。公用車を使ったのであれば、運行記録ぐらいはありそうなものですが……。
安倍さんは、朝日新聞に対して謝罪・訂正を求めて通知書を送りました。NHKも改めて今日の特集に対する抗議文を出したようです。朝日新聞は、これらの挑戦に堂々と答えてもらいたいと思います。
社の総力を挙げて取材し、さらなる真相解明にあたるべきでしょう。他のマスコミ人、良心ある放送人、とりわけ、上層部の腐敗や政治との癒着に心を痛めているNHK内部の人々の勇気ある証言と協力を期待したいものです。
長きにわたる自民党支配の下で、公共放送との癒着や腐れ縁が深く広くできあがってしまったようです。海老沢体制からの脱却を含めて、癒着や腐敗を断ってNHKが再生できるかどうか、極めて重要な局面にさしかかっているように思われます。
★戦前の愚を繰り返すのか、NHKの名誉を回復するのか。個人にどのような事態が起きるのかわからないので、軽軽に口にはできないが、勇気を持って真実を明らかにしてほしい。どちらにせよ、真実はいずれ明らかになるのだから。