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(回答先: NHK「従軍慰安婦」番組への政治介入に対する抗議声明 (日本ジャーナリスト会議) 投稿者 月読 日時 2005 年 1 月 17 日 08:03:47)
問われるNHKの本質−−
「戦時性暴力番組」改ざん問題に寄せて 2005.1.16
川田 豊実
求められるメディアの機能回復
いままで漠然としていたものが事実として示され、とうとうNHKの本質が表れた。これは憲法21条で保障されている表現の自由を検閲するという、ジャーナリズムにとっての本質的な問題である。先ごろのビラ配布弾圧事件、漫画に対する右翼の抗議、それに教育行政の右傾化、改憲の動きなど、戦争前夜そのものの社会情勢の下、メディア全体がその機能を失いつつある状況の中で起きたことだ。
JCJは早い段階で声明を発表したが、更に様々な方法でこの問題を掘り下げ、拡げていってほしい。これはJCJがその存在理由をはっきりと示し、その役割を果たすことができる、果たさなければいけない大きな出来事であり、きっかけだと思う。
すでにTVを初めとする多くのメディアでこの問題が取り上げられ、様々な立場の人が様々な意見を述べ始めているが、これを単にNHKけしからんという問題にしたまま終わらせないようにしてほしい。私は他のメディアが、市民の知る権利に対して誠実な仕事をしているとは思っていないし、政治的介入が全くないとも思えない。企業ジャーナリストの知識や取材の浅さと、体制に対して腰の引けている自己規制も感じている。そして、それは決して個人の資質の問題ではなく、メディア企業に構造的な問題があるからだと思う。だからこそ、このNHK問題を考えることで、メディア、ジャーナリズムのあり方を自らに問い、メディア全体が変っていってほしいと願う。NHKに対する言葉は自らにも向けられるからだ。
JCJは市民の中へ
いままでもJCJは市民と共にあろうとしてきた。今こそ、市民と膝を交えて会話ができるのではないか、そしてメディアに働く人々とも会話ができるのではないか。朝日に対するバッシングが多く届いているようだが、これは右翼からだろうか、一般市民からなのか。イラク人質に対する自己責任バッシングを思い出す。市民が何を考えているのかもきちんと分析する必要があると思う。
番組の中立性とはどういうことだろうか。ニュースはともかく、番組はある趣旨のもとに作られるわけだから中立性は関係ないと思う。新聞だって本だってそうだ。メディアに働く人は個性豊かにいろいろな視点から番組などを作ってほしい。社内外の(時には空気のような)圧力を撥ね返してほしい。JCJはその人たちを励ましながら彼らと手をつなげるような活動をして、市民に支えられ、共に歩める自由で明るいジャーナリズムを作ってほしい。
JCJが大きく力をつけていくことはジャーナリズムをあるべき姿に近づけていくことだという確信のもとに頑張ってほしい。
検証のベースに問題番組の削除部分の放映を!
TVでも、問題になっている当の番組を見ていない人々が論議をしていたが、まず私たちは、いったい初めにどんな番組が作られ、その後どこが削除されたのかを知りたい。それを知らせてくれないだろうか。もちろん報道によってある程度は知ることができるが、実際の映像や当事者のビビッドな言葉によってそれを知り、メディアに働く人の思いを聞くことができれば、この問題もビビッドに拡がっていくだろう。NHKがカットした部分を見ることはできないが関係者への取材でそれは可能だし、長井プロデューサーの話も聞きたい。長井氏からは、すでに報道されたことを聞くのではなく、ひとりのジャーナリストとしての思いを聞きたい。できれば、朝日の記事を書いた記者の方の話も。当事者の生の声というのは、それだけで強い力を持つものだから。(JCJ会員)
http://www.jcj.gr.jp/forum.html