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http://sp.mt.tama.hosei.ac.jp/users/igajin/home2.htm
ときどき白いものが混じる氷雨が降ったり止んだりで、寒々とした光景が広がる1日でした。しかし、日本社会の現状は、もっと寒々としているように思われます。
NHKの番組に対する事前検閲・改竄問題については、その後もさまざまな事実が明らかになり、新たな疑問も生まれています。
例えば、安倍さんは当時官房副長官で、NHK予算を審議する衆院総務委員会には属していませんでした。予算とは関わりのない官房副長官に、NHKの幹部はなぜわざわざ予算の説明に行ったのでしょうか。
NHK予算の説明は、全ての議員になされているのでしょうか。それとも、予算審議に関係する総務委員会メンバーだけになされるのでしょうか。安倍さんと中川さんに対してなされた予算の説明は、他の議員と同様の「通例」だったのでしょうか。それとも、この2人に対してだけなされた「特例」だったのでしょうか。
予算審議と特段の関わりを持たない安倍官房副長官に対して、なぜ、わざわざ説明に出かけたのでしょうか。それも、問題の番組が放映される前日というタイミングで……。
この点については、是非、NHK側の説明を聞きたいところです。それにもう一つ、重要なポイントがあります。
この予算の説明には、国会担当の野島直樹担当局長だけでなく、わざわざ松尾武放送総局長が同行しています。それは、なぜでしょうか。予算についての説明であれば、なにも放送に関わる総局長が同行する必要はなかったはずです。
NHKの予算に直接の関わりを持たない安倍さんに放送前日に面会していたこと、そのとき、予算とは直接の関わりを持たない放送総局長を同行していたこと――この2つの事実は1つの真実を示唆しています。すなわち、NHKの幹部が安倍さんを訪れたのは予算の問題が主ではなかったということです。
それでは、何のためだったのでしょうか。翌日に問題の番組の放送が控えていたこと、放送の内容に深い関わりがある放送総局長が同行していたこと、安倍さんは「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」の事務局長で、番組の内容に強い批判を持っていたことなどからすれば、政府・与党幹部の逆鱗に触れることを怖れたNHK幹部が慌てて釈明に駆けつけたと考えるのが自然です。
予算問題は表向きの口実にすぎず、実際には翌日に放映される番組についての説明であったと考えざるを得ません。このとき、「NHKだから公平公正にちゃんとやって下さいねと言った」ことは、安倍さん自身も認めています。つまり、番組について注文したのは厳然たる事実です。
そしてその結果、大慌てで番組の再編集がなされ、放送直前にも従軍慰安婦の証言などを大幅にカットしたため放送時間より4分短くなってしまったというのが、ことの経過でした。
このような再編集作業が「通例」のことであるというのであれば、4分短く終わってしまうような放送を今までやったことがあるのか、そのような放送は「通例」のことなのかと問いたくなります。この4分間の不足は、何らかの突発的な事情が生じたことを物語るはっきりとした「証拠」であり、それを生みだした原因は安倍さんとの会見であったことは明らかでしょう。
自由に番組が作れない、事前に圧力を受けて作り替えるということは、自由にモノがいえないということです。憲法で保障された表現・報道の自由への侵犯であり、基本的人権と民主主義に対する重大な侵害です。
とりわけメディアに関わる人々にとっては深刻な問題でしょう。このような事態を許せば、政府関係者や政権党の議員からいちいち文句を言われることになってしまうでしょうから……。
関係者が居直っている現状は、メデイアの側が挑戦状をたたきつけられたようなものです。総力を挙げて、ここに記したような疑問を糾し、事実を解明してもらいたいものです。
同時に、テレビ、ラジオ、新聞、週刊誌、出版などでこの問題について大キャンペーンを張り、二度とこのような圧力をかけようなどという気を起こさせないことが必要でしょう。全ての議員にとって一罰百戒となるような大きな代償を迫る必要があります。
もし、再びこのようなことを行ったら、どれほど大きな犠牲を払わなければならないか、目にものを見せてやることが必要です。とりわけ、安倍晋三さんについては、当時、官房副長官で一議員ではありません。
政府高官の一人としての政治介入ですから、その罪は中川議員よりもさらに大きいというべきでしょう。政治生命を断つほどの特大のペナルティを課さなければなりません。
これは内閣官房副長官による公共放送に対する事前検閲・言論弾圧事件であり、内閣としての責任も問われるべきです。「本人の問題だ」として逃げを打つことは許されません。
もし、小泉首相が責任を明らかにできないとすれば、民主主義の何たるかを知らず、それを守るための気概もなければ能力もないということを示すだけです。そんな人が、イラクの民主化のために自衛隊を派兵するなど、ちゃんちゃら可笑しいと言わざるを得ません。
★読売、産経、NHK、自民党は、何とか幕引きをねらっているようだが、まだ序の口、端緒についたばかりだ。追求ポイントは三つ。一つは、NHKの政府御用達体質。二つ目は、安倍、中川の問題。三つ目は、報道への政治介入の問題。憲法にも抵触する大きな問題だ。どれも抽象論ではなく、具体的な事実関係として追求できるはず。ここで紹介されているのは、NHKの体質と安倍晋三についてのチェックポイントだ。読売、産経、NHK、自民党は、「当時官房副長官で、NHK予算を審議する衆院総務委員会には属しておらず、予算とは関わりのない官房副長官に、放送前日、NHKの幹部はなぜわざわざ予算の説明に行ったのか」という問題について、頬かぶりしようとしている。