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2004.12.29
Q君への手紙(PART4)[39]――2005年の政治のあり方〈1〉
平和と日本の独立と地方の再生を求めて政局転換を
「義を見てせざるは勇無きなり」(孔子)
Q君。ご承知のように、この孔子の言葉は戦時中によく使われた言葉です。軍国主義者に利用されたのです。この言葉は「正しいことがわかっていながら実行しないのは、真の勇気がないことだ」という意味ですから、本来は大変いい言葉なのです。言葉というものは、歴史のなかで使われ、時に輝き、時に汚されます。この言葉は汚されましたが、言葉自身に罪はありません。戦時中、この言葉で教育を受けた嫌な記憶は残っていますが、この言葉を正しく使うことによって悪いイメージを洗い流したいと念願しています。それで、あえて使います。
ここで私のいう「義」とは、悪い政治を改めることです。悪い政治とは小泉政治そのものです。小泉政治とは、偽善、不真面目、従属、戦争、反民主主義、冷酷、差別、弱者いじめ、地方切り捨て、の政治です。こんなひどい政治は戦後初めてです。
2005年の政治の課題は小泉内閣を倒すことです。二つの道があります。一つは小泉内閣を追い込んで衆院を解散させ、総選挙をやらせることです。2005年中に小泉内閣のもとで解散・総選挙を行えば民主党政権が誕生する可能性があります。これが小泉政治をなくす最有力手段だと思います。
しかし、問題があります。第一に、解散権は小泉首相の手にあります。衆院で内閣不信任案を可決しても、解散か総辞職を決めるのは首相です。しかも、内閣不信任案は与党の分裂が起きなければ可決されません。衆院を解散させるというのは、大変にむずかしいことなのです。
第二に、たとえ衆院解散が実現できたとしても、果たして民主党が国民に支持されるか、ということです。2004年7月の参院選は「民主党=ゼロ、自民党=マイナス」の選択でした。だから民主党が勝ったのです。民主党は自民党側がマイナスの時には勝つことができるのです。しかし自民党がプラス状況にある時には、民主党が勝つのは大変むずかしいことです。
Q君。ここで民主党のことを考えてみましょう。民主党はいまのままでは政権奪取は困難だと思います。ある元民主党議員はこう言いました――「民主党は“可愛い子ちゃん戦略”ではこれ以上は伸びない」。「可愛い子ちゃん戦略」とは、マスコミに可愛がられる政党、政治家になるということです。しかし、そのマスコミは堕落しています。こんなマスコミに支持され、煽てられて政権をとったところで、あの悲劇の細川政権(1993-94)の二の舞になるだけです。
民主党が勝つためには自立した一人前の政党になることが必要です。自立するためには政党としての理念を明確にしなければなりません。少なくとも次の7原則が必要です。
理念の第一に平和主義。第二に国の独立。第三に国民を政府の政策によって不幸にしないこと。第四に「法を守る」こと。第五に民主政治を貫くこと。第六に地方を大切にすること。第七に嘘をつかないこと。
民主党がこの7原則をきちんと守っているか、を検討してみますと、危うさを感じざるを得ません。第一の平和主義については、あやふやなところがあります。民主党内には反平和主義のブッシュ米政権の新保守主義の支持者がかなりいるように見えます。民主党の若手には「ネオコンもどき」がかなりいます。これは問題です。
第二の「独立」についてもあやふやです。小泉首相・竹中大臣と同じように米国政府の手先のごとき政治家が見受けられます。過度の「日米同盟」(従米)主義者は、少なくとも執行部から追い出すべきです。
第三の国民の幸福の問題ですが、国民を不幸にする小泉構造改革を支持する議員が現にかなりいます。鳩山由起夫氏が民主党代表をしている頃、「小泉構造改革の背中を押す」と発言したことがありましたが、民主党はこの考え方を明確に否定していません。曖昧な態度を取りつづけています。
第四の「法を守る」、第五の「民主政治貫徹」、第六の「地方重視」、第七の「嘘をつかぬ」は、自民党・公明党よりは優れています。問題は、第一、第二、第三の政策理念を民主党として明確に国民に示すことができるか否かです。これができんければ政権への道は狭くなります。自民党の大スキャンダルでも発覚しない限り、政権への道は「日暮れて道遠し」という状況は変わりません。
自民党内からの「体制内変革」の可能性はあります。これは三つの壁を乗り越えることができるか否かにかかっています。
第一は、「小泉批判派」を総結集することです。次の総裁・総理候補はあとで決めればよいでしょう。複数代表制でもよいと思います。とにかく、まず大同団結することが必要です。まず、いわゆる3K(加藤、亀井、古賀の3氏)と「中二階組」の反小泉派は連携すべきです。
第二は、公明党に頼らず自民党一党で国政選挙を戦う方針を確立することです。言い換えれば「脱公明党」を行うことです。いまのままでは、自民党は、公明党・創価学会に「おんぶにだっこ」されなければ、選挙を戦うこともできなくなってしまいます。すべてを公明党・創価学会が決める政治になってしまいます。もしも公明党・創価学会が民主党を支援することにすれば民主党が政権をとります。次にまた公明党・創価学会が自民党を支援することにすれば自民党政権になります。政権を国民が決めることができなくなってしまうのです。しかも公明党・創価学会にはオールマイティの巨大な独裁的宗教指導者がいます。
日本の政治を一人で牛耳ることができるのです。日本の政治は、このままでは一人の宗教指導者に牛耳られてしまいます。いや、いま、すでにそうなってしまっています。すでに、「いまのままではポスト小泉の首相を決めるのは公明党・創価学会だ」との自嘲的な声が自民党内から出ているのです。
第三は、平和を守ること、「日米同盟」より「日本の独立」を重視すること、そしてもう一つ「地方重視」の立場を明確に打ち出すこと、です。
この三点を反小泉陣営が実行できれば、体制内変革は可能になると思います。
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/