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森本敏氏に正論大賞…日米同盟強化を主張
フジサンケイグループはこのほど開いた「正論大賞」選考委員会の審査の結果、自由と民主主義を守るために最も卓越した論陣を張った言論人として、第二十回「正論大賞」を拓殖大学教授の森本敏氏(63)に、また第五回「正論新風賞」を精神科医、和田秀樹氏(44)に、それぞれ贈ることを決めた。
森本氏は、防衛問題と外交関係を熟知したうえで安全保障論を展開するだけに説得力がある。
米国が進めている海外米軍の再編計画を見据えながら、日米同盟の強化の必要性を主張。そのうえで「日本の防衛力は、日米安全保障体制の下で米国との具体的な役割分担の中から導き出されるものでなければならない」と強調する。
イラクへの自衛隊派遣については「日本が今後、国際社会で重要な役割を果たすためにも不可欠な貢献だ」と評価する。
そのような日本を取り巻く国際情勢に関する緻密(ちみつ)な分析や、評論活動が「正論大賞」にふさわしいとされた。
昭和十六年、東京都出身。防衛大学校卒業後、防衛庁入庁。その後、外務省に入省し、在米日本大使館一等書記官、情報調査局安全保障政策室長などを歴任。平成十二年から拓殖大学国際開発学部教授を務める。専門は安全保障、軍備管理、防衛問題、国際政治。
著書は「安全保障論」「国のこころ国のかたち」など多数。近著には「イラク戦争と自衛隊派遣」(編著)がある。
和田氏は、精神科医だが、経済、犯罪など多岐にわたって論評。受験勉強でも独自の方法論を展開する。医師としては、都道府県別の平均寿命は長野県が日本一であることを指摘し、「理屈先行の大学病院よりも、現場に柔軟な地域医療のほうが、長寿のためにも財政にもよい」と提言するなど、旺盛な言論活動が「正論新風賞」にふさわしいと評価された。
昭和三十五年、大阪市生まれ。東京大学医学部卒業後、平成三年から米国カールメニンガー精神医学校に留学。帰国後、日本初の心理学ビジネスのシンクタンクを設立し、代表に就任。国際医療福祉大学教授、川崎幸病院精神科コンサルタント、一橋大学非常勤講師などを務める。老年精神医学、精神分析学、集団精神療法学を専門とする。
著書は「間違いだらけの老人医療と介護」「高齢社会への処方箋」「受験は要領」など多数。
なお森本、和田両氏は産経新聞「正論」欄の執筆メンバーである。
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「正論大賞」の正賞はブロンズ彫刻『飛翔』(御正(みしよう)進氏制作)、副賞は賞金百万円。「正論新風賞」の正賞は同『ソナチネ』(小堤(おづつみ)良一氏制作)、副賞は賞金五十万円。贈呈式は来年二月二十三日夕、東京・赤坂プリンスホテルで行う。
(夕刊フジ) - 12月18日13時3分更新
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041218-00000017-ykf-ent