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北朝鮮での生存が濃厚で、軟禁状態にあるとみられる拉致被害者、横田めぐみさん=失跡当時(13)=が工作員の夫にも日本語を教えていたことが15日、被害者の地村富貴恵さん(49)の証言で分かった。北は「拉致は突発的」と説明してきたが、被害者の曽我ひとみさん(45)も「待ち伏せされた、とめぐみさんが話していた」と証言していることも判明。めぐみさんは当初からスパイの日本人化教育の目的で拉致され、日本語指導の後で強制的に結婚させられた疑いが強い。北は彼女のニセ遺骨鑑定に、常套(じょうとう)手段の難癖をつけてきており、もはや、「ならずもの国家」には経済制裁の発動が急務だ。
【帰宅途中に】
めぐみさんは中学1年だった昭和52年11月15日夕、新潟市内でバドミントンのクラブ活動を終えて帰宅していたところを、工作員に拉致された。
北側は「任務を遂行して帰ろうとしていた工作員がめぐみさんと遭遇し、身元がバレるのを恐れ、やむなく連れてきた」と説明していた。
北に渡っためぐみさんは、招待所でハングルの勉強を続け、55年の途中までの1年間、曽我さんと暮らしていた。
その後、望郷の念が強くて精神的に不安定になったため、56−59年の間、大韓航空機爆破テロの実行犯、金賢姫(ヒョンヒ)元死刑囚の日本人化教育係だった「李恩恵(リ・ウネ)」こと田口八重子さん=同(22)=と同居していた。
59年から平成6年までは、蓮池薫さん(47)一家、地村保志さん(49)一家と平壌市内の同じ地域に暮らしていた。
この間、59年8月にはキム・チョルジュン氏と結婚、翌60年9月には長女のヘギョンさん(17)を出産している。
【工作員と結婚】
保志さんの妻、富貴恵さんは「めぐみさんは工作員に日本語を教えていた。その後、その工作員と結婚した」と家族会や警察関係者らに証言しているという。
めぐみさんはこれまで、スパイ養成機関でもある金星政治軍事大学(現・金正日(ジョンイル)政治軍事大学)で、金元死刑囚と一緒に日本人化教育を受けた女工作員、金淑姫(スクヒ)に日本語を教えていたことが分かっている。
めぐみさんは夫のキム氏以外にも、同大で多くの工作員に日本語を教えていた可能性が高い。
北は当初、キム氏について「会社員」と説明したが、キム氏だと称する男は11月の第3回日朝実務者協議で平壌を訪れた日本政府代表団と面会した際、「私は特務機関に勤務する工作員」と身分を明かした。
【計画的な拉致】
めぐみさんが曽我さんに対し、自分が新潟市で拉致された時の状況について、「待ち伏せされた」と語っていたことも新たに判明した。
北は「計画的ではなく、突発的な行為だった」と説明していたが、この証言で対日工作の日本人化教育に利用するための計画的な犯行だったことが裏付けられた。
「曽我さんは招待所でめぐみさんと一緒に暮らしていた際に聞いた」(日朝関係筋)とみられ、めぐみさんの両親の滋さん(72)、早紀江さん(68)にもすでに伝えたという。
北側は「めぐみさんを連れてきた実行犯は、命令なく拉致してきたことから職務停止処分を受けた。その後、職務復帰したが、2000年11月に脳出血で死亡した」として、“証拠”を抹殺している。
【DNA鑑定不能、ニセ夫濃厚】
キム氏は2度の脱走を試み、10年以上も軟禁、隔離中で重病とされる監禁めぐみさんの現状を知る人物だが、日本代表団と面会した男の身元特定が不可能なことも分かった。
政府代表団は毛髪や写真提供を拒む男の皮脂をひそかに持ち帰り、警察庁科学警察研究所でDNA鑑定を行った結果、検体の状態が悪く、特定できなかったという。
DNA鑑定に成功した場合、ヘギョンさんとの親子鑑定ができ、ホンモノなら夫であることが証明できるはずだった。
モンタージュ写真や似顔絵も作成したが、ホンモノかどうかの確認に至らなかったとされる。
公安当局者は「いずれにせよ、ニセ夫の疑いは濃厚。北がホンモノに似た男を面会させたからかもしれない。キム氏自体も大ウソの可能性もある」と解説する。
【あきれた開き直り】
一連の拉致でウソの上塗りをする北。めぐみさんのニセ遺骨も日本の科学力で見破られた。
だが、今度はやはり開き直って反論してきた。
朝鮮中央通信によると、北朝鮮の外務省スポークスマンは昨14日、ニセ遺骨とする日本側の鑑定結果について、「特定の目的のために企てられた政治的脚本に基づくものとの疑惑を抱かざるを得ない」との談話を発表した。
めぐみさんの遺骨鑑定で、北朝鮮がコメントしたのは初めて。朝鮮通信(東京)が伝えた。
談話は「夫が自分の妻でもない別人の遺骨を日本側に手渡したということは想像すらできない」と主張、キム氏が提出した以上、本人の骨でないはずがないとの立場を強調している。
「我々の調査が日本極右勢力によって完全に愚弄(ぐろう)された」と、日本側が鑑定結果を意図的に歪曲(わいきょく)したとの見解を表明した。
【6カ国に出ないぞ!】
スポークスマンはさらに、「反共和国謀略が続く限り、日本とともに6カ国協議に参加する問題について徹底的に考慮する」と論理をスリ替え、日本が拉致問題で強硬姿勢を取る場合、核問題を話し合う6カ国協議に応じないことをチラつかせてきた。
政府は事態打開の糸口が見えないことから、6カ国協議で拉致問題を再提起する方針を固めた。時間稼ぎの北に対し、国際的な圧力をかけて問題の早期決着を狙う。
北朝鮮の「兄貴分」「後楯」である中国の北京を訪問中の逢沢一郎外務副大臣も14日、唐家セン国務委員と会談。
日本国内で経済制裁論も含め、北朝鮮への世論が厳しくなっている状況を説明したうえで、北朝鮮への影響力行使を要請した。
双方は6カ国協議の早期再開に向け、努力することで一致した。
ZAKZAK 2004/12/15
http://www.zakzak.co.jp/top/2004_12/t2004121519.html