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新たな「テロ戦争経済」の第二幕がはじまる
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/documents/20041105.htm
■ジェンキンス氏の巧みな判決のタイミング
それと大統領選に絡んで、もうひとつ気になる流れがジェンキンス(64)さんの判決である。アメリカが大統領選で大騒ぎしている、まさにその間隙を縫うようにして軍法会議が3日、在日陸軍司令部キャンプ座間で開かれ、「脱走」と「敵への支援」を有罪として、禁固30日の刑という普通では考えられない軽い刑が言い渡された。
イラクで武装勢力との激しい戦いを続けるブッシュ大統領にとって、このタイミングを逃したなら、二度とこのような司法取引を実行できる日は来なかったにちがいない。イラクのサマワへの自衛隊派遣継続を約束したポチ小泉総理に対して、ブッシュ政権のパフォーマンス効果の高いお返しといえる。この3日という大統領選発表時期なら、アメリカの主要マスコミはまずこの判決に触れないからである。
■香田証生さんの「自分探しの旅」
そして最後に、香田証生さんがイラクの武装集団によって殺害された悲惨な事件に、少しだけ触れたい。本当にやり場のない悲惨な結末である。香田さんの御両親はプロテスタント系の宗教組織に所属していたようである。その組織である日本基督教団は10月27日、自衛隊の即時撤退要求を出していた。( 参考記事 )
その流れからイスラエルに行った理由も考えられるし、またイラクへ向かったのも同様の流れが考えられ、100ドルしか持ち合わせがなかった故に、もしかしたらキリスト教関係者と待ち合わせる約束ができていた可能性も考えられる。香田さんは日本を出る前、友人に「自分探しの旅に出たい」と語っていたそうである。ニュージーランドからイスラエルを経て、ヨルダンのアンマンに入り、ホテルマンが「危険だから」と止めるのも聞かないで、所持金100ドルだけを持ってイラク行きのバスに乗り込んでいる。
平和ボケから目覚めるために、実際のイラクで何がおこなわれているかを、テレビも新聞も伝えてくれないありのままの真実の世界を、自分の目で確かめようとしたようである。お茶の間に座ってTVの前で何もせず、何も感じない多くの日本人のひとりでいたくなくて行動を起したのかもしれない。イラクと日本は、ともにアメリカとの戦争に敗れた国である。敗戦後、歴史を奪われた日本人にとって、確かに、今のイラクは「失われた記憶」を取り戻す最高の場所でもある。もしかしたら香田青年は、自立できないで方向感覚を失ってダッチロールを繰り返している「今の日本」を象徴しているのかもしれない。
911の同時多発テロは、1941年12月8日の真珠湾攻撃と重ね合わせてアメリカの主要メディアでは何度も報道されているし、イラクや湾岸戦争時に使用された劣化ウラン弾による被爆やガンの増大は、広島と長崎に落とされた原子爆弾の惨事を連想させもするからだ。( 参考記事 )
いまブッシュ政権を後押しする親リクード派は、キリスト教原理主義をうまく取り込んでいる。彼ら狂信的な信者は、「最終戦争」を体験しなければ天国に行って救われないと本気で信じているから、中東での核戦争を待望し、ブッシュ政権の軍産複合体による「テロとの戦争」を強く支持しているのである。
《主な参考文献および記事》
(本記事をまとめるにあたり、次のような文献および記事を参照しました。ここに、それらを列記して、著者に感謝と敬意を表すると共に、読者の皆様の理解の手助けになることを願います。)
★ 日本人よ平和ボケから目を覚ませ 十返舎玉九
千葉邦雄のニュースの落とし穴
http://www.chibalab.com/news_otoshiana/