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天木直人・メディア裏読み(10月27日)大量破壊兵器密輸阻止の合同訓練に思う 他
http://www.asyura2.com/0411/senkyo6/msg/422.html
投稿者 天木ファン 日時 2004 年 10 月 27 日 22:08:06:2nLReFHhGZ7P6
 

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□★□ 天木直人10月27日 メディア裏読み □
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◎ 大量破壊兵器密輸阻止の合同訓練に思う
◎ 国会の審議状況をもっと伝えてもらいたい
◎ 海上自衛隊艦船のインド洋派遣があっさりと閣議で延長された
◎ 「日本独立リーグ」旗揚げを応援する
◎ 自衛隊特集記事を2ページにわたって行う読売新聞の異常さ


◇◆ 大量破壊兵器密輸阻止の合同訓練に思う ◆◇

「チーム・サムライ04」という名の合同訓練が26日東京湾沖で行われた。以前から予定されていたとはいえ、新潟地震や台風被害で10万人を超える国民の救済もままならぬ中で、こんな事をやっている時かという思いを抱かざるを得ない。おまけにこの訓練が周辺のアジア諸国に警戒心を抱かせているのだ。

 この訓練は大量破壊兵器の拡散を阻止する為の国際的な枠組みを作る目的でブッシュ大統領が03年5月に提唱した「大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)の基づくものである。その背景にはアラブの抵抗組織だけでなく北朝鮮やイランが念頭にあるのは間違いない。アジアで初めての合同訓練は日米仏豪の四カ国が中心で行われた。その他の十数カ国はオブザーバー参加である。訓練を意味あるものにするためには中国、韓国の参加が不可欠であるが、いずれも日本政府の呼びかけにもかかわらず参加しなかった。それどころか来日中の中国軍の幹部は「(米国の構想は)国際法や国家主権にかかわる。我々は慎重だ」と警戒感を示しており、韓国の関係者も「朝鮮半島の特殊な状況から慎重に対処するのが韓国政府の立場だ」と述べている。当然ながら北朝鮮は機関紙「民主朝鮮」で「米国が我々の圧殺をたくらんでいることをそのまま示している。強力な物理的抑止力で対抗するしか選択がない」と非難している(いずれも10月27日付日経新聞)。

小泉首相になってからの極端な米国偏重政策は、およそ日本が標的にされることのないアラブの武装抵抗組織を敵に回し、周辺のアジア諸国との関係を冷却化させてしまった。アジアを離反させ日本という国をますます米国に依存させる小泉外交は日本にとって好ましい外交といえるのか。答えは自明であろう。


◇◆ 国会の審議状況をもっと伝えてもらいたい ◆◇

予算委員会が終わったとたんテレビも新聞も国会の審議状況をさっぱり伝えなくなった。国会は休会してしまったのかと錯覚に陥ってしまいそうだ。しかし国会は間違いなく開かれている。しんぶん赤旗だけは熱心に国会の審議状況を伝えている。その赤旗の27日付の記事に重要な国会審議の模様が載っていた。

その一つは26日の参院外交防衛委員会で自民党の岡田直樹議員が、自衛隊派遣の期限が近づいている事に関連し、「一人の犠牲者も出さない段階で、きりのいいところで撤収する道を今から探っておくべきではないのか」と求めた事だ。

自民党内からも自衛隊派遣について反対の意見が出されるようになった。これに対し町村信孝外相は「ここで引くという判断をすれば、テロリストに屈したと日本が内外に宣言する事になる。そういう判断はできない」と従来通りの答弁をしながら、その後で「米国などにも相談しながら」決めたいと述べたというのである。ついに本音の発言が出た。米国さえ許してくれれば出来れば撤退したいというのが本音なのである。米国の怒りをおそれて自衛隊派遣をやめない間に、必ず更なる犠牲者が出る。

それを裏付けるように27日早朝、自衛隊の撤退を求める武装抵抗組織によってまた日本人が拉致されたというニュースが飛び込んできた。小泉首相が米国ブッシュ大統領の政策に反対できず、命じられるままに物事を進めていくうちに、日本人の犠牲者はこれからも確実に増えていくであろう。


もう一つ注目すべきは、同じく26日の参院外交防衛委員会で民主党の斉藤つよし議員の質問に答えた防衛施設庁の戸田量弘施設部長の答弁である。この中で戸田部長は、「下士官以上」に制限されていた神奈川県の在日米軍家族住宅への入居基準を、米軍がなし崩し的に緩和し現在は制限がなくなっていることをはじめて明らかにした。

周知のように米軍住宅建設をめぐっては、神奈川県池子の住民の反対にもかかわらず日米政府は建設を強行することにしたが、そのさい米側は「家事用住宅の不足」を口実にしていた。しかしそれはウソだったのだ。従来入居できなかった兵員クラスも入居させていたので住宅不足を引き起こしていた事が明らかになったのだ。

そもそも「思いやり予算」の恣意的な使途拡大で、日米間の法的合意を逸脱した税金の使用が放置されて久しい。防衛庁がこの米国の要求を知って認めていたのであれば国民を欺いていたのである。もし防衛庁が知らなかったのであれば、米国にその使途を白紙委任している無責任さが糾弾されねばならない。いずれにしても在日米軍は日米同盟関係の名の下にあまりにも甘やかされているのである。


◇◆ 海上自衛隊艦船のインド洋派遣があっさりと閣議で延長された ◆◇

政府は26日、海上自衛隊艦船のインド洋派遣の半年延長を閣議決定した。活動内容も艦艇搭載ヘリ用燃料と飲料水の提供をあらたに加えている。この決定は重大な法律違反ではないのか。

そもそも艦船派遣の法的根拠は米国のアフガニスタン攻撃直後に成立したテロ対策特別措置法であり、日本の支援はアフガニスタンを中心とする対テロ作戦への支援に限定されているはずである。それをいつのまにかイラクへ向かう空母キティホークや随伴艦への給油を行うようになり、昨年秋以降は対イラク軍事作戦を主任務としてペルシャ湾に展開している米国遠征攻撃群への給油も行ってきた。また「武力行使とは一体化しない」というのがテロ特措法の原則があるにも拘わらず、既に海自は高度な情報収集能力を持つイージス艦を継続的に派遣して軍事情報を共有してきた。

このようにテロ特措法に違反して行われてきた海事艦船の派遣を、アフガニスタンの選挙が終わり文字通り米国のアフガニスタン民主化の一連の計画が完了した後で、更に派遣期間を延長する根拠がどこにあるのか。これは明らかに米国のイラク占領への協力である。

政府は今回、「アフガニスタンで旧支配勢力タリバンの残党による米軍襲撃や戦闘が依然続いている」と判断し、艦船派遣の延長を決めた。その本音は「洋上のため、比較的危険は小さく、費用対効果の高い国際貢献」(外務省幹部(27日付読売新聞)にある。

もしこれらの理由で派遣を延長したのであれば、国会で堂々と審議して国民の了解を取るべきである。いったん法律を成立させれば、後は閣議決定という名の下に政府の裁量で物事をどんどん変容させることができる。そこに最大の問題が潜む。我々は国会議員に正面から審議を行うよう求めていかなくてはならない。


◇◆ 「日本独立リーグ」旗揚げを応援する ◆◇

10月27日の毎日新聞に興味深い記事が出ていた。日本のプロ野球リーグに属さない「日本独立リーグ(仮称)」を立ち上げようという動きがあるという。すでに米国に存在する米独立リーグ球団の日本人オーナーが中心となって立ち上げられるものだという。米国で近く設立される「独立リーグ機構(仮称)」の傘下に入り日本のプロ野球組織には所属しないまったく新しい球団の集まりであるという。

日本のプロ野球は、合併問題から端を発してIT関連のどこの企業が球団を持つか、本拠地をどこにするかという新たな動きで揺れている。しかしこのような新しい動きでさえも、日本のプロ野球の現状を変革するには至らないであろう。旧態依然とした経営者会議が幅を利かせ、野球を愛する者たちが主役になれないでいるからだ。

それに比べこの「日本独立リーグ」はまったく新しい構想を掲げている。そもそも米国の独立リーグは収入の多くを入場料に頼り一球団の年収も10数億円と、メジャー球団の十分の一から五十分の一である。これであれば大企業でなくても野球を愛するものが誰でも所有できる可能性が高まる。

米国や欧州のリーグと連携するのであるから国際的広がりがあり、また選手も欧米との行き来が自由で国際性が広がる。将来、日米欧の“世界プレーオフ”が出来るようになれば魅力は倍増する。

日本には野球が好きでプロ野球選手になりたい有能な若い選手がたくさんいるに違いない。その野球少年たちに機会を与え、優秀な技量を示せば世界的な選手にもなれるという希望を持たせられる。

なによりも才能あるスタッフや球団経営者を全国から広く集めることにより、野球をもっと魅力のあるものに出来る可能性を秘めている。野球を地域密着型、球場に足を運ぶファン中心の観客参加型にすることによって、今の日本のプロ野球を再活性化できる可能性を秘めている。

この新しい構想が成功すれば間違いなくほかの分野にも影響を与えていくであろう。そして気がついてみればあらゆる分野において既存の組織とは異なった新たな組織が次々と生まれるようになっていくかもしれない。既得権益や既存のルールに縛られてなかなか変革できない日本や日本人を変えていくパイオニアになる可能性を秘めている。できるなら私もこのリーグの誕生、育成に協力したいと思っている。


◇◆ 自衛隊特集記事を2ページにわたって行う読売新聞の異常さ ◆◇

防衛庁の広報紙面かと見誤った。読売新聞の10月27日付朝刊は見開き2ページ全面を使って自衛隊の特集記事を掲載しているのである。政府広報記事と思った。政府が税金で紙面を買い上げて政府広報を行うあれである。

ところがどこを見ても政府広報という記述がない。そのうちこれが政府広報ではなく、読売新聞記者たちの手による通常の記事であると気がついた。というよりも今でも信じがたいのであるが、どこを探しても政府広報の文字が見つからないのである。ということは普通の記事ということである。

 それにしてもどういう目的でこんなに力を入れて自衛隊の説明と宣伝を読売新聞は行ったのであろう。しかもその記事はジャーナリズムの使命であるニュース性はまったくなく、広報資料の集大成であり自衛官の家族の紹介記事である。内外の大きな事件が相次ぐ中で緊急性のない記事に全面2ページを当てた読売新聞のジャーナリズム精神はどういうものか知りたい。


http://homepage3.nifty.com/amaki/pages/ns.htm

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