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18日から始まった衆参両院での予算委員会審議を通して、自民党は「政治とカネ」の問題で対応の練り直しを迫られている。同党は一連の疑惑を「旧橋本派という一派閥の問題」として片付けようと考えていたが、小泉純一郎首相が日本歯科医師連盟(日歯連)事件に関する党内調査とその公表を約束したため、当初の作戦が通用しづらくなった。武部勤幹事長ら党執行部は型通りの調査報告で首相の「顔」を立てる構えだが、不十分な報告を行えば、野党側を勢いづかせることになる。
日歯連疑惑について党執行部は、(1)1億円ヤミ献金事件は旧橋本派の問題(2)迂回(うかい)献金は存在しない−−の二つを基本に対処する構えだった。疑惑の拡散を防ぐためだ。
小泉首相の答弁もほぼこの基本方針通りに行われていたが、18日午後の衆院予算委から崩れ始めた。それまで旧橋本派へのヤミ献金事件について「党の問題ではない」と強弁していた首相が、党総裁の責任を厳しく問われると「党として調査し、しかるべき対応をしている」と軌道修正。独自調査に初めて言及した。
迂回献金問題もほぼ同様だ。首相は同日午後の衆院予算委で「迂回献金はあってはならないし、していないと報告を受けている」と建前論を繰り返した。しかし、日歯連から山崎拓首相補佐官への迂回献金疑惑を追及されると、「党の責任者は私だ。調査し、段階をみて発表する」と結果の公表まで約束した。
一方、20日午前の参院予算委では、自らの出身派閥である森派の会計処理について「適切に処理している」と再び建前論に復帰。党内では「適切なら調査しなくていいはず。訳が分からない」(幹部)と首相の答弁に疑問の声も出ている。
首相が約束した党内調査については「今まで、そんな指示は受けていない」と当惑する幹部もいて、「支持率を意識した首相が国会で追及され思わず口走った」との見方が一般的だ。首相の答弁を受け、党執行部は政治資金収支報告書の記載ミスなどの点検を行うが、「個々の事案は公表しない」(幹部)方針とみられ、おざなりな報告内容が野党の攻撃の的になるのは避けられそうにない。【因幡健悦】
■「政治とカネ」をめぐる小泉首相の答弁
・旧橋本派1億円ヤミ献金事件
「関知しない問題の詳細を聞かれても分からない。これは党の問題ではない」=18日午後の衆院予算委
「党として調査し、しかるべき対応をしている」=同
「予算委で指摘された政治資金にかかわる問題はきちんと確認するように」=18日夕の自民党役員会
「自民党とは関係ないという報告を受けていたから『関係ない』と言ったが、(野党が)信用しないというから幹事長に調査を指示した。いずれ報告が出てくる」=19日の衆院予算委
・迂回献金問題
「迂回献金はあってはならないし、(迂回)していないと報告を受けている」=18日午後の衆院予算委
「党の責任者は私であり、調査している。段階をみて発表する」=同
「(森派の会計処理は)政治資金規正法にのっとって適切に処理している」=20日午前の参院予算委
毎日新聞 2004年10月20日 23時58分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20041021k0000m010170000c.html