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(回答先: 横田さん夫妻が抗議の会見・遺骨はめぐみさんと別人 [日本経済新聞] 投稿者 あっしら 日時 2004 年 12 月 08 日 17:47:18)
「めぐみの尊厳をもてあそんだ」。北朝鮮から提供された「遺骨」が別人のものと判明した8日、横田めぐみさんの家族は「ほっとした」と話す一方で、怒りをあらわにした。拉致から27年。めぐみさんの無事を祈り続けてきた家族に、「遺骨」まで捏造(ねつぞう)した北朝鮮のむごい仕打ち。他の調査結果への疑問も、改めて膨れあがった。【西脇真一】
午後5時、東京都内の会見場に横田滋さん(72)、早紀江さん(68)夫妻と、めぐみさんの双子の弟拓也さん(36)、哲也さん(36)が姿を見せた。約1時間半前、内閣府で警察庁の北村滋外事課長や外務省の藪中三十二・アジア大洋州局長から説明を受けたばかりの滋さんは、顔を紅潮させ、口を真一文字に結んだまま着席した。
「土葬した遺体を火葬して、骨を手元に置くという北朝鮮側の不自然な説明に、おかしいと思っていた。まったく誠意が感じられない」。表情を変えずに続ける言葉に、怒りがにじむ。「鑑定不能で、これ以上追及できなくなるのではと心配していた。生存の可能性があるのでほっとした」と語った時だけは、表情が少しだけ緩んだ。
「めぐみは絶対に生きている。日本の最高の科学ではっきりさせてくれた労に、感謝します」。早紀江さんは正面を見据えて言った。「遺骨」のウソが、さらに強くめぐみさんの生存を信じさせてくれる。娘の骨まで捏造した北朝鮮に対し、母は「残酷で冷酷な国」「国民全部が、悪に立ち向かわなくてはいけないことがはっきりした」などと、厳しい口調で批判した。
結果が出るまでの約3週間を、拓也さんは「本当に長くつらい日々だった」と述べた。遺骨が本人のものと鑑定されれば、希望は絶たれる。「正直言ってほっとした。どんな結果が出るか心配だった」と揺れた心の内を明かした。そして「今日は本当に怒っていい日だ。この民意の怒りを北朝鮮に向けていきたい」と声を強くした。
横田さん宅には午後2時前、「ちょっとお話がある」と、政府の拉致被害者・家族支援室から連絡があり、内閣府へ出向いた。滋さんによると、帝京大の鑑定は、五つの骨片を使用。四つから同一のDNAが、残りの一つは別のDNAが検出された。そのいずれもがめぐみさんとは別人のDNAだったという。
11月の日朝実務者協議後、藪中局長は滋さんらに「遺骨が偽物だったら、経済制裁発動どころの話ではない」と語ったという。この日、哲也さんは「めぐみの尊厳をもてあそんだ代償、横田家をなめた代償、日本を軽んじた代償はあまりにも大きい。ペナルティーは経済制裁であることを金正日(総書記)はよく知るべきだ」と、家族の怒りの会見を締めくくった。
◇「想像通り」
「遺骨はめぐみさんと別人」の鑑定結果に、拉致被害者や家族らは改めて北朝鮮の姿勢に憤った。
02年に北朝鮮が「遺骨」として提示した骨が別人と判明した松木薫さん(行方不明時26歳)の弟信宏さん(32)は「もともとめぐみさんの骨とは信じていなかった。ここまで偽装したのは、やはり生きているからだ。死亡したと言われた被害者の家族もそれぞれの生存の確信を深めている」と話す。さらに「北朝鮮という国は、拉致問題をどうすれば解決できるのか、考えているのか。とても当事者能力があるとは思えない」と怒った。
有本恵子さん(行方不明時23歳)の母嘉代子さん(78)=神戸市長田区=は「想像通り別人でした。これで早紀江さんもほっとしていると思う」と気遣った。北朝鮮側は11月、恵子さん死亡の“証拠”として、恵子さんがいた招待所の間取り図や略図、死亡時の気象関連資料の3点を示したが、「遺骨がうそだったなら、この資料もよりいっそう信じられない。もう経済制裁をするしかない」と憤った。また、「めぐみちゃんも恵子も必ず生きている。安否不明者10人だけでなく、すべての拉致被害者を帰すまで、皆さんに関心を持ち続けてほしい」と話した。
◇理不尽な対応、理解できない
帰国した拉致被害者の地村保志さん(49)、富貴恵さん(49)夫妻▽蓮池薫さん(47)、祐木子さん(48)夫妻▽曽我ひとみさん(45)の5人は連名で「遺骨がめぐみさんの物ではないということが判明して、私どももうれしいですし、横田さんご夫妻もさぞ安心されたことと思います。このような北朝鮮の理不尽な対応はまったく理解できません。今後も引き続き真相究明のため、私どもとしてできる限りのことをやってまいります」と、コメントを出した。
毎日新聞 2004年12月8日 22時22分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20041209k0000m040124000c.html