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2004年 10月 7日 木曜日 17:37 JST
小泉首相が9月27日に自民党役員人事、内閣改造を実施して10日が経過し、山崎首相補佐官が政権のキーマンである実態が次第に浮き上がってきている。山崎補佐官の発言を通し、首相からのシグナルとも受け取れる状況を作り、いわゆる「腹話術」の手法を駆使しながら二人三脚で政権運営を進めようとしている。
山崎首相補佐官は今週、地元での講演会で、郵政民営化法案の審議で、反乱が起こるのは必至で、党内の大半も法案に反対しており、最終的には解散・総選挙になる、と語ったという。
これについて、小泉首相は、笑顔で「解散なんて考えてませんよ」とやんわり否定した。そのうえで、「今は確かに(党内の)大半が本音では反対だが、最終結論が出る段階では、賛成してくれると思っている。(したがって)解散の必要はないと思っている」と語った。
首相はこの時、「解散なんて誰が言ってるの」と記者団に問い返し、山崎補佐官だと指摘されると、「(補佐官は首相自身の)心中を察して発言する場合もあるでしょう。当たる場合もあるし、当たらない場合もある。(山崎補佐官は)当たらない場合の方が多いんじゃないの」と煙に巻いた。
山崎補佐官の解散・総選挙に関する発言は、首相が一部から指摘される「郵政解散」のシグナルを送っているようにもみえる。首相自身は素っ気ない発言に終始し、代わりに側近に発言させることで「アナウンス効果」を狙う。官邸側は否定しているが、小泉首相のこうした腹話術のような意思伝達の手法が復活した、との見方が与党内に出ている。
山崎補佐官は、自民党幹事長だった昨年7月、小泉首相の総裁選後に内閣改造をするとの見方を示し、同時に10月解散、11月投開票の流れを周囲に漏らしていた。
党内からは、通常国会閉会前に、すでに臨時国会の日程や「10月解散」に言及しているのは「国会軽視だ」として、山崎氏への批判を強めた。
しかし、結局はこの通りのスケジュールで進み、民主党の菅代表(当時)は、「小泉首相は腹話術師。人形は山崎氏だ」と揶揄(やゆ)していた。
その山崎氏は、学歴詐称問題で古賀潤一郎・前衆院議員の辞職に伴う来年4月の衆院福岡2区補欠選挙に事実上、出馬を表明した。民主党は、「党公認候補の辞職で議席が減ったのだから、ぜひとも取り返したい」(選対)と意欲を示しており、近く候補者を決定する方向だ。各種世論調査では、山崎氏の人気は決して高くなく、補欠選挙の結果次第で小泉政権に打撃となるとの声も聞かれる。
(東京 7日 ロイター)
※(ロイター通信日本語サービス編集部 吉池 威記者、Eメール:takeshi.yoshiike@reuters.com、電話:03-3432-7565)
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