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Critical Voice from Madrid
卒業式を妨害、元教諭を威力業務妨害罪で在宅起訴
・・・喜多 武司・・・
東京都立板橋高校の卒業式で「国歌斉唱の時には着席を」と大声で発言するなどして式の円滑な進行を妨げたとして、東京地検は3日、藤田勝久・同校元教諭(63)を威力業務妨害の罪で在宅起訴した。地検は「式を妨害した行為をとらえて起訴した。国歌斉唱の是非とは無関係だ」と説明している。藤田元教諭は「事実をねじ曲げた起訴で不当だ。都教育委員会が度をこしていることを知ってほしかっただけで、卒業式に何の影響も与えていない」と話している。
なかなか気骨のある人がいる。長いものには巻かれない人間はいつも痛い目に遭う。しかし藤田先生はきっと充実した人生を送っていくにちがいない。だれも出る釘にはなりたくないものだ。しかし自分の良心に照らして、どうしても我慢できない臨界点というものは誰にでもある。藤田先生はその臨界点に達したということだろう。
当局などなんでも捏造できる。権力は巨大だ。それにたった一人で立ち向かうことは、はじめから負けを意識した行動だろう。しかし卒業生やその親御さんたちに、国歌斉唱を強制する当局の不利尽さを示したかった。その場ではなんの効力もないかもしれないが、一部の意識のある親御さんや卒業生の心に、先生の良心の叫び声は響いていく。そしていつかは良心の叫びが大きなうねりとなって社会を変えていくんだ。
総保守化となった日本社会のなかでは、バカな先生だという考えが大多数を占めるかもしれぬ。それでも藤田先生はバカであり続けるだろう。それがこの先生の生きる証だ。きっとどんな当局の嫌がらせにも屈指はしないだろう。
このところ文章を書いていない、というか書けなくなってしまっていた。書けば書くほど日本社会はおれの考えの正反対に動いていく。巨悪である不利尽なアメリカのイラク攻撃、幼児誘拐殺人やその模倣犯、歯科医医師会の橋本元首相への不正献金、NHKの元ディレクターの使い込み等、世の中の制度自体が溶解している。
毎日おれのHPを覗いてくれる50人ほどの意識ある読者に語りかけたところで、世の中どうにもならないのは判っているが、それでもおれは藤田先生のようにスジを一本通すために、自分の考えを今後も書いていく。孤独は時として素晴らしい力を発揮する。反面、気がなよると、底なし沼のように、無気力になる。来年には子供が生まれる。世事の事で心を悩ませることも多くあろう。方向性が間違っていると思っている社会のなかで、個人としての幸せを追求することが、世間がいうほど大切なことなのか。そんな人間ばかりになったら戦前の軍部独走のような権力の横暴を許し、終いには個人の幸福も吹き飛んでしまうじゃないか。
おれは家族や自分を守る良いおとうさんでありたいとはおもわない。おかしな世の中で、まっとうに家族や自分を守る生き方をしたいとはおもわぬ。社会の方向性を変えうる微力な一助でありたい。そうしなければ、いつの日か近い将来、たいへんなしっぺ返しが全国民を襲うことになるんだ。
2004年12月3日 喜多武司
http://perso.wanadoo.es/takeshi/kimigayo041203.html