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13日夜、さいたま市内の量販店「ドン・キホーテ」2店で発生した連続火災は、埼玉県警浦和東、大宮両署の調べで放火事件の可能性が浮上している。突然の火災で「浦和花月店」では従業員4人の行方が分からず、計8人が負傷した。広い店内や周辺は騒然となり、営業中の量販店での火災の怖さを示した。
調べでは、さいたま市緑区中尾の「浦和花月店」では同日午後8時20分ごろ、店出入り口近くの布団・クッションコーナーから出火したとみられる。1階建て約2300平方メートルを全焼した。当時店内には、従業員と客合わせて50人以上いたとみられ、悲鳴や叫び声が上がった。
当時、店内にいた会社員の女性(42)は「1階入り口付近の薬売り場にいると、『火事だ!』という声がしたのであわてて外へ逃げた。振り返って店を見ると、ものすごい煙が上がっていた」と声を震わせた。
また、店内の中央の化粧品売り場にいたさいたま市のフリーター女性(17)は、「周りの客があわてて出ていくのを見て、何かあったのかと思って急いで外に出た。外に出ると、店の東出入り口側のトイレ付近から煙が上がっていた。店員は『皆さん、早く出てください』と大声で呼びかけていた」と青ざめていた。
同市見沼区大和田町の「大宮大和田店」では同10時40分ごろ、アパレル用品売り場から出火。婦人服などの衣料品数百点を焼き、約1時間半後に消えた。
近くに住む主婦(39)は「消防車のサイレンの音がしたので外をのぞくと、正面入り口付近から白い煙がもうもうと上がっているのが見えた。こげくさいにおいがした」と話した。
一方、ドン・キホーテ(本社・東京都江戸川区)によると、所在が確認できず氏名が判明している従業員は、小石舞さん(20)▽関口舞子さん(19)▽大島守さん(39)。関口さんはアルバイトで、大島さんは家電用品売り場、小石さんは接客の担当だった。浦和花月店は午前10時〜午前2時、大宮大和田店は午前10時〜午後11時が営業時間だった。
同社経営支援本部の稲村角男取締役は「店に対して嫌がらせなどがなかったか事実確認を急いでいる。まったく火の気のない場所で、放火とすれば許しがたい」と話している。
毎日新聞 2004年12月14日 1時14分
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20041214k0000m040170000c.html