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さいたま市で2002年7月に起きた交通事故で、業務上過失致死罪に問われた埼玉県川口市の運転手男性(52)に対する判決で、さいたま地裁が、証拠として提出された浦和署の実況見分調書の不備を指摘していたことが8日、わかった。
男性は、「証拠を検討しても過失内容を具体的に認定し得ない」として無罪となり、さいたま地検も判決を覆す証拠がないとして控訴せず、判決は確定した。
事故は、男性が運転していたトラックが急に車線変更したため、オートバイで後ろを走っていた同市桜区、会社員松村清美さん(当時26歳)が転倒して死亡したとされていた。判決では「当初の交通事故現場見取り図にはオートバイのスリップ痕が誤って記載され、半年以上経過して訂正された」などと実況見分調書の不備を指摘した。
さいたま地検の内尾武博次席検事は8日、「初動捜査をきちんとしておくべきだった」と述べた。これに対し、浦和署の中村正副署長は「十分な捜査をして送致した」と語った。
松村さんの兄の隆一さん(31)は同日、記者会見し、「裁判所の指摘について、警察はきちんと説明してほしい」と話した。
(2004/12/8/21:27 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041208ic25.htm