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家族を心配する心のすきにつけこみ、電話1本で金をだまし取る“おれおれ詐欺”。手口がますます巧妙化する中で、この秋以降、医師など医療関係者の家族を狙った被害が頻発している。
「息子さんのミスで患者が死んだ」などとウソの電話をかけ、示談金や口止め料名目で現金をだまし取るもので、東京都内だけでも、2か月余で23件もの被害が発生、総額8700万円以上がだまし取られた。
警視庁では、医大生らの住所録を入手した複数の詐欺グループが暗躍しているとみて警戒を強めている。
10月初旬の昼ごろ、都内の女性のもとに、大学病院に勤める息子の実名を名乗る男から、「医療ミスで患者を死なせてしまった。今、教授に対応してもらっているところだ」と慌てた様子で電話がかかってきた。
一方的に電話が切れた後、すぐに教授を名乗る男から電話がかかり、「息子さんの顔写真や病院の映像がテレビに出るかもしれない」と言われ、女性は指示されるまま、口止め料として300万円を指定の銀行口座に振り込んでしまった。
都内の医療関係者の家族に、同様の電話がかかってくるようになったのは今年9月ごろから。現金を振り込んでしまった被害は、9月と10月はそれぞれ3件ずつしかなかったが、11月に入ると一気に16件に急増。12月もすでに1件の被害が報告されている。
「おれおれ詐欺」の被害が目立つようになったのは、昨年春ごろ。「おれだよ、おれ」と話しかけて交通事故の示談金名目で金をだまし取る古典的な手口は消えうせ、今は、複数の犯人が警察官や保険会社の社員、弁護士などを装う“劇団型”が主流だ。「子どもを誘拐した」と偽りの身代金を脅し取る“恐喝型”も横行。犯人側が、学校の名簿などをもとに子供の名前や生年月日などを把握した上で電話をかけてくるため、警戒心の強い親もついだまされてしまうという。
医療関係者が狙い撃ちされるようになったのは、「高額の金をだまし取れるから」(警視庁幹部)とみられる。被害は、医師だけでなく、薬剤師、看護師や看護学校の教師の家族にまで及んでいる。
「薬の調剤を間違えた」「カルテを取り違えた」など、犯人側が持ち出す“医療ミス”は様々。電話には、教授や院長と名乗る人物が登場、神妙な口調で口止め料を要求する。被害金額は、200―600万円とほかの「おれおれ詐欺」より高額で、計1300万円を振り込んだ医師の母親や、計820万円を振り込んだ医師の母親もいたという。
(2004/12/4/14:32 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041204it04.htm