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凶悪犯罪に対する刑罰の強化を柱とする改正刑法・刑事訴訟法と、犯罪被害者の権利保護を目的とする犯罪被害者基本法が1日午前の参院本会議で、いずれも賛成多数で可決、成立した。
法定刑の大幅な見直しは、1908年の刑法施行以来初めて。
改正刑法・刑訴法は公布から3か月以内、同基本法は公布から半年以内にそれぞれ施行される。
改正刑法・刑訴法では、単独の罪による法定刑の上限を15年から20年、複数の罪による有期刑の上限を20年から30年に引き上げた。人の生命、身体に危害を及ぼす殺人や傷害、強姦など個別の罪の法定刑の上限や下限も引き上げた。
また、大学のイベントサークルメンバーらによる集団婦女暴行事件を受け、単独の強姦罪、強姦致死傷罪よりも重い「集団強姦罪」(4年以上の有期懲役)「集団強姦致死傷罪」(無期または6年以上の有期懲役)を新設した。
犯罪被害者基本法は、犯罪被害者が各個人の尊厳にふさわしい処遇を保障されることを「権利」と明記。被害を受けた時から再び平穏な生活ができるまでの間、必要な支援が受けられる施策が講じられることとし、政府に総合的な施策を行う基本計画を定めることを義務づけた。
具体的な施策としては、<1>給付金制度の充実<2>2次被害を受けないための安全確保<3>刑事手続きへの参加機会を充実させる制度の整備――などを挙げている。
(2004/12/1/11:45 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041201it03.htm