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西武鉄道の株保有比率虚偽記載問題で、同社の筆頭株主のコクドが70年ごろ、西武鉄道株を買い占める動きを見せた元ホテル・ニュージャパン社長の故・横井英樹氏と交渉し、同株を買い戻していたことが関係者の話で分かった。堤義明・コクド前会長がグループ外の人間に大量の株を持たれることを嫌がったからだと関係者は証言する。当時、コクドの同株の保有比率は約80%に達していたが、保有率を維持して堤前会長のグループ支配力を強めたいという執着もあったとみられる。
関係者によると、横井元社長は、西武鉄道株の総株数の数%分を取得した。その状況を知ったコクドの役員らが70年ごろ、横井元社長に買い戻しを申し入れ、数億円で売買が成立したという。
売買交渉は東京都内のプリンスホテル内で行われ、コクドの取締役と横井元社長、仲介者としての大物右翼など数人が出席した。横井元社長が株の代金を現金で支払うよう要望したため、テーブルの上にはコクド側が用意した数億円分の現金が置かれたという。交渉は長時間にわたった後、横井元社長が現金を一枚一枚数えるなどして確認をしたため、朝から始まった交渉は夕方までかかったとされる。
堤前会長は当時、創業者の父・康次郎氏が64年に死去した後、その後継者としてグループの各事業の経営を引き継いだ時期だった。当時を知る関係者の一人は「堤氏は、グループ外の人間が大量の株を持ち、自分のやり方に注文をつけるのを嫌がっていた」と話す。こうしたことから、堤前会長の指示を受けたコクドの役員が横井元社長から株の買い戻しを進めたという。
コクドは57年に西武鉄道株の保有比率が約80%となり、その後はその前後で推移。今年10月にその事実が発覚するまで保有株の一部を個人名義と偽装する行為を続けていた。西武鉄道も有価証券報告書にコクドなど大株主の持ち株数を実態より少なく見せる虚偽記載をしていたとされる。
横井元社長からの買い戻しなどその後の一連の行為は、保有率を維持しながら外部からの影響力を排除する意図があったとみられる。
横井元社長は、53年の東京・日本橋の白木屋百貨店の株買い占めで有名になり、東洋郵船を設立して海運業にも進出した。その後、株買い占めで経営権を得た東京・赤坂のホテル・ニュージャパンで82年に火災が起こり、33人の犠牲者を出した。横井元社長はこの火災で業務上過失致死罪に問われて有罪判決を受けた後、98年に85歳で虚血性心疾患で死亡した。
コクド広報室は「かなり昔の関係者の間で行われたことなので、現時点では調査しきれていない」とコメントした。
(11/14 20:22)
http://www.asahi.com/national/update/1114/016.html