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1994年の「木曽川・長良川連続リンチ死事件」で強盗殺人罪などに問われた犯行当時18歳の男性被告(29)が、実名に似た仮名を使った「週刊文春」の報道で名誉を傷つけられたとして、文芸春秋に損害賠償を求めた訴訟の差し戻し後の上告審で、最高裁第3小法廷(上田豊三裁判長)は2日、被告の上告を退ける決定をした。被告側の敗訴が確定した。
訴訟では、刑事裁判の公判について報じた同誌の記事が、「(加害少年について)本人と推定できるような記事を掲載してはならない」とした少年法61条に違反するかどうかなどが争われた。1、2審判決は、「本人と推測できる」などとして文春側に30万円の賠償を命じたが、昨年3月の最高裁判決は、「少年法61条に違反しない」として名古屋高裁に審理を差し戻し、同高裁が今年5月、被告の請求を棄却した。
この事件で被告は、1審で無期懲役の判決を受け、控訴審公判中。
(2004/11/2/21:50 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041102ic27.htm