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3大都市圏を中心に普及が進む「24時間ATM(現金自動預け払い機)」を深夜帯に利用する際、キャッシュカードを差し込んで顧客か否かを識別する不審者侵入対策を逆手に取り、入り口に、識別装置に見せかけたカード読み取り機を設置し、カードのデータを盗み取る新手のスキミングが、愛知県内で初めて確認された。
写し取ったデータでカードを偽造したとみられ、約1000万円が引き出されていた。愛知県警は支払い用カード電磁的記録不正作出容疑などで捜査している。
調べによると、愛知県半田市の主婦が8月上旬、自宅近くの都銀のATMを利用した際、入り口に「防犯のため、この機械にカードを通してください」と書かれた張り紙があり、キャッシュカードを挿入する機械があった。
主婦は、指示に従い、カードを挿入。その後、知らない間に口座から計約1000万円が引き出されているのに気づき、同25日に地元警察署に届け出た。
機械は、カードの磁気データを読み取る装置だったとみられ、これによって作成したらしい偽造カードが名古屋市内の別々のATMで複数回、使われていた。使用時間帯の防犯カメラには見知らぬ男が映っていたという。カードの暗証番号の入手方法はわかっていない。
問題のATMでは24時間サービスは行われておらず、識別装置も設置されていなかったが、主婦はカードを入れたことによって自動ドアが開いたように勘違いしたらしい。
この都銀は、東京、大阪、名古屋の約320か所に24時間サービスのATMを設置している。銀行側は「24時間ATM以外に識別装置は置いていない」と注意を呼びかけている。
(2004/10/9/14:31 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041009i204.htm