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イラク帰還米兵劣化ウラン弾で子に障害? 「派遣隊員の健診不十分」【東京、紙から】新聞整理してたら、未投稿みたいなので、。
米国のイラク帰還兵に障害のある子どもが生まれた。原因として、イラク戦争で使われた劣化ウラン弾による被ばくが濃厚という。自衛隊のイラク派遣部隊への同様の被害が懸念されるが、政府はかねて「劣化ウラン弾と健康被害」の因果関係に否定的。隊員の帰国後、被ばくを意識した健康診断はしていない。
日米両政府は「因果関係」否定
「劣化ウラン弾が生んだ最も幼い犠牲者」―。先月二十九日付の米紙ニューヨーク・デーリー・ニューズは、衝撃的なタイトルで帰還米兵の一家について報じた。
同紙によると、陸軍州兵のジェラルド・ダレン・マシューさんは昨年九月、派遣先のイラクで、顔面の半分が腫れたり、片頭痛など原因不明の体調不良に見舞われ、帰還した。彼は輸送部隊の運転手で、被弾した戦車などをトラックに載せて運ぶこともあった。
マシューさんの妻ジャニスさんは夫の帰国後、間もなく妊娠。だが、今年六月に生まれた娘ビクトリア・クローデットちゃんは左手の指が三本欠け、右手の指はほとんどなかった。
夫妻の家系に先天的欠損症の発症例はなく、マシューさんは劣化ウラン弾の被ばくを疑い、過去に米兵の被ばく実態を独自に調査して報じたデーリー・ニューズ紙に連絡を取った。独自検査の結果、マシューさんの尿から、劣化ウランの放射線が確認された。
マシューさんは陸軍の尿検査も受け、軍は片頭痛などの症状に障害年金の四割支払いを認めた。しかし、検査結果は連絡されず、尿検査の経過は軍の記録から消されていたという。
昨年五―六月にイラクで現地調査をした慶応大の藤田祐幸助教授(物理学)はマシューさんのケースについ「劣化ウラン被ばくにより、精子が影饗を受けた可能性が高い」と指摘する。さらに「的から外れて地中に埋まった弾が相当ある。これが水に溶け出し、砂や水への汚染が広まっている」。となると、心配なのはイラクに派遣された自衛隊員らへの影響だ。
財団の広報冊子「健康影響皆無」
だが、日本政府は米政府同様、劣化ウラン弾の健康被書に否定的だ。文部科学省が所管する日本原子力文化振興財団(東京)はことし六月「劣化ウラン弾による健康影響は事実上、皆無」とする広報冊子を作り、約七百八十部配布した。
一見、原子力の平和利用を広報する同財団の目的とかけ離れてみえるが、横手光洋常務理事は「劣化ウランに悪い印象が広まるとウラン全体へのイメージが低下する」と関係を説く。
市民団体指摘も 防衛庁は「被ばく前提とせず」
社民党の福島瑞穂参院議員が八月、この冊子について政府に質問主意書を提出したところ、文科省は「冊子の文書の内容の適否に関し、見解を述べる立場にない。劣化ウランによる健康被害は国際的に確定的な結論が出されていない」との答弁書を示した。
当然、防衛庁も同じ立場だ。同庁広報課は「イラクでは放射能検知機器や防じんマスクを携行して対応しているが、帰国した隊員に対し、劣化ウランの被ばくを前提とした尿検査などはしていない」とする。
しかし、防衛庁と二回にわたり自衛隊員の劣化ウラン被ばく問題について交渉した市民団体「劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワーク」事務局の柳田真さんは「防衛庁は表面上、影響なしとしている。そのせいか劣化ウラン問題について不勉強だが、実際はかなり気にしているのではないか」と指摘し、こう訴える。
「隊員からは帰国後一般的な尿検査はしている。その検体から、実際には被ばくのデータを取っている可能性もある。今回の米兵の例をみて分かるように、防衛庁ははっきりと被ばくの恐れを前提とした調査と、その結果を公表すべきだ」