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それにしても文中のこのエピソードはスゴイと言うか、オイオイ本当ですかと言うかすごいですね。
》ひたすら授業のスライドをめくって該当箇所を探す・・・までもないのです、
》ところがどっこい。下に例題。
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》 - ブラウザにおける□□□が漏洩すると、プライバシーの問題がおきる可能
》性がある。
》 (1)Sugar (2)Cake (3)Cookie
》
》つーか3択なのかよ!そしてその3択が、あからさまに2つは間違いだと分かる
》ような問題。ほとんどの問題はハンドアウトを見返すまでもないのでした・・
》・。本当に「さるでもわかるTCP/IP」の世界。一体どうやって点数に差が付く
》のでしょうー?
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2005年01月25日
これでいいのか!? 理工系大学院の絶句してしまう授業内容。
http://www.okoshi.org/tadashi/bbs2/archives/000686.html
えーっと。あんまりこういう事を陰口として書くのもどうかとは思うのですが、とりあえずこれを書いたら先方にも直接メールで同じ感想を送ろうと思いまして書く次第なのですが。とりあえず、某それなりにきちんとした大学の理工学の大学院の授業で、絶句してしまうような授業があったというお話。
その大学は大学としても優秀だと思いますし、別に大学自体をどうこう言うわけではないのですが、とある大学の大学院。新幹線のトンネルが近くを通っているところにある理工学部の理工学研究科なのですが。そこでネットワークセキュリティに関する授業を取ったわけです。
もちろん理工学研究科ですから学生はみんな理系。もともと理系でない僕なんかよりも、よっぽど数学、物理、化学などに精通しているみなさんです。そんな学生相手のネットワークセキュリティの授業、それも大学院の授業ですから、当然暗号理論をガリガリやったり、手を動かして(プログラミングするという意味)実際にセキュリティホールのアタックを学習したり(別にアタッカー養成って訳じゃないですよ?)、最新の論文を読んだりするのかと思ったわけです。
去年の春に偶然アメリカでも同じ network securityという大学院の授業を受けたときはすくなくともそういう内容でした。strxxx関数に対してbuffer overflowさせるコードを実際にかいて注入したり。結構面白かった。
というわけで、そういう授業を期待していたのですが、これがはじまって見ると、なんと、そのへんの本屋さんの店頭に並べてある1500円ぐらいの新書によくあるような、「1時間でわかる企業セキュリティ 〜ネット時代の常識〜」みたいな本に書いてあるような内容なわけです。
そして授業は先生のPowerPointで行われ、同じスライドがハンドアウトとして配られる形式。これはまぁ別に普通なのですが、その進行がすごい!なんと各スライドに1つずつ虫食いの穴が開いており、そこを埋めろと言うのです。中学生の授業じゃないんだからさ・・・。大学院の授業でこれはいくらなんでもないでしょ・・・。
具体例を出すと、
- R.L.Rivest、A.Shamir、L.Adlemanは公開鍵暗号□□□を開発した。
- 企業はセキュリティ管理基準作成時に、ISO□□□□□を参考にすると良い。
- Public Key Infrastructure (□□□):公開鍵をベースに秘匿性、アクセスコントロール、データの完全性、認証、否認防止を確実にするための公開鍵暗号とデジタル署名サービスを提供する包括的なシステム。(出展:IPAホームページ)
ってな具合。
まず一つ目。RSAぐらいいくらなんでも分かるだろうよ、おい・・・。2つ目、これは企業の情報セキュリティという題目での講義だったのですが、企業においてまずはセキュリティポリシを策定し、それにのっとったプランニング、実施、検証を行い・・・みたいな、企業の社長さん向けみたいな授業が延々と続きます。理系の授業じゃないのかよ・・・。そして3つ目。略せば「PKI」だって分かるでしょ普通!そしてなぜか幾度となくIPAによる語彙の定義が出てきます。もうちょっとアカデミックなとこから定義って引用してこないかい!?!?
というわけで、上記3つでうまく雰囲気を伝えられるかわかりませんが、ひたすら社長さん向けみたいな授業と言うより「講演」が続いたわけです。ちなみに一学期間のうち一番技術的な内容だったと思われるのは、RSAのアルゴリズムを解説したところでした。それ以外は全部「さるにも分かる! TCP/IP」みたいなレベルでした。
こんな授業になってしまうと、学生も何もやる気が起こらないわけで、毎回30人ぐらいはいる受講者は、ひたすらノートパソコン広げてメールをみたり Webを見たり。それでも数分に一回は穴埋めをしなければいけないので、プロジェクターのスクリーンを時々見ては手元のハンドアウトに穴埋めをする。そんな授業です。30人出席と言っても実質受講者はもっといるみたいで、当番制で友達の分も穴埋めをやってるみたいでした。
このような授業が12,3回続いた後、いよいよ期末の試験です。「試験をやる」と先生は言っていたので、てっきり所謂「テスト」かと思ったのですが、持ち帰りでした。期間は約2週間。しかしその内容をみて再び絶句!なんと、、、そう、まず穴埋めなのです。そしてその穴埋めがほとんど授業のスライドの穴埋めと同じ・・・。やりながら、もういったい俺は何をやっているんだこの年になって!と思い始めてしまいました。ひたすら授業のスライドをめくって該当箇所を探す・・・までもないのです、ところがどっこい。下に例題。
- ブラウザにおける□□□が漏洩すると、プライバシーの問題がおきる可能性がある。
(1)Sugar (2)Cake (3)Cookie
つーか3択なのかよ!そしてその3択が、あからさまに2つは間違いだと分かるような問題。ほとんどの問題はハンドアウトを見返すまでもないのでした・・・。本当に「さるでもわかるTCP/IP」の世界。一体どうやって点数に差が付くのでしょうー?(最後に2つ記述問題があったのですが、それ以外で減点を食らう人は皆無でしょう。)
そんなテストを終えて今日提出に言ったのですが、問題用紙には「25日まで」と書いてあるのに、事務の人曰く先生は「26日までと言っていた」とのことで締め切りは今日ではなかったのでした・・・。もう、最初から最後までフラフラ。
そしてこの授業。学生からのフィードバックを返すsurveyもないのですね・・・。マジしたほうが良いって、ほんとに。
なんか勢いに任せて書いてしまいました。とにかくそんな授業だったのです。ってか、あり得ない。絶対あり得ない。こんなの理系の授業じゃない! ドカーン!(爆発
投稿者 onigawara : 2005年01月25日 19:24