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イラクの現状(マハジャン, 1月18日)  選挙とその後  【ファルージャ 2004年4月】
http://www.asyura2.com/0411/idletalk12/msg/470.html
投稿者 どさんこ 日時 2005 年 1 月 20 日 22:40:07:yhLXMcSQdrkJ2
 

http://humphrey.blogtribe.org/entry-f4dddc6789ce43ac45318fbdd4751b98.html
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『ファルージャ2004年4月』著者の一人ラフール・マハジャンがイラクの現状を簡潔にまとめる。

イラクの現状
ラフール・マハジャン
2005年1月18日
EmpireNotes原文
          

イラクの人々は耐えがたい状況のもとにいる。そして、ホワイトハウスの楽観的公式見解とは反対に、状況は着実に悪化している。

1月30日に予定されている国連権限下の「選挙」は歴史上最も奇妙なものの一つとなるだろう。「秘密投票」の概念をさらに一歩進めて、大多数の候補者が暗殺を恐れて名前を公表していない状況である。候補者はどんな政策を支持しているかについて全く人々に知らせていないばかりでなく、自分が誰であるかさえ言っていないのである。イラク国営テレビで自分のメッセージを伝えることができるわずかな数の候補者は巨大なアドバンテージを有している。

モスルでは、選挙のためのインフラは崩壊しつつあり、アル=アンバル州----ファルージャやラマディといった一触即発地域でと同じくらい、モスルでの選挙は疑問である。

石油の生産・流通インフラに対する攻撃は大きな成功を収めている。11月には10月比で36%の石油輸出収入の減少が見られ、1月上旬の輸出量はさらに低くなって通常量の半分未満であった。

米国が据え付けたアラウィ政府はその残虐さで名を果てている。イラク国家警備隊に対する多くの苦情が出ており、米軍兵士の振舞いよりも悪辣なのではないかと考えるイラク人もいるほどである。報道の自由に対する制限は厳しい。アルジャジーラは今でも実質上禁止されており、他のメディア支部も日常的に嫌がらせを受けている。国家警備隊はスンニ派聖職者と礼拝者を意図的に標的として侮辱して恐怖の雰囲気を広めている。

イラクのエスニック的分断は1991年のイラク・インティファーダ後以来最も大きくなっている。当初から深刻な問題だったクルド人とアラブ人の分断は悪化し、シーア派とスンニ派の分断はこの6カ月で爆発した。そして選挙がさらにその分断を深めることとなっている。

再建は何も達成していない。公式報告では電力供給能力が増大したとされているが、実際には後退しており、停電時間は長くまたより頻繁になっている。16カ月前に議会が割り当てた予算を実際に使い始めようと言う計画は治安契約企業の懐を潤す以外には目に見える結果をほとんど出していない。経済制裁が終わりを告げてから長いこと経っているのに、大多数のイラク人は政府の食料割り当てに依存している。過去2年の石油価格急上昇がなかったら、イラクは長期的な再建など及びもつかず毎日の支出だけで深刻な財政危機に直面していたことだろう。

米軍の作戦はさらにいっそう暴力的で侵略的になっている。ファルージャでは11月に何千人もの人々が殺されたがその正確な数はわかっていない。そして米軍は現在、ファルージャを基本的には巨大な集中キャンプにしようという計画を持っている。さらに米軍兵士たちは現在、大規模な掃討作戦をモスルで進めている。

そして、『ランセット』紙に発表された調査によると、2004年9月の時点でサダム以後の本来死ななくてもすんだ人々の数は10万人に達している。これは11月のファルージャ攻撃とこの数カ月での状況の全体的悪化の前の数値である。今となっては、その数は12万5000人に達しているかも知れない。

さらに、米国はレジスタンスを支援する住民たちを恐怖に陥れるために「死の部隊」の創設を検討している。これは恣意的拘留、拷問、外出禁止令の後に論理的に続く手段である。

これらすべてが「体制変更」を起点としている。すべてを直接米軍が引き起こしたわけではないが、容易に予測できたこうしたダイナミクスを起動したのは米国であった。レジスタンスの政治的評価を擁護することはできないが、巨大で強力なプロの軍隊に対して軽武装の民間人が武装レジスタンスをする際には常にこうした結果は引き起こされる。占領軍による弾圧は「秩序」回復の口実でいつも正当化されてきた。

真に責任を問われるのはどこかについてはほとんど疑問の余地はない。米軍がこの破滅を引き起こし、アブグレイブからファルージャに至る米軍の残忍な振舞いがあらゆるところで破滅をさらに悪化させた。

それにもかかわらず不思議なことに、これらすべてが無意味な選挙で矯正されるとされている。占領軍を助けそれに賛同しておりまたイラクを警察国家に変える政策を継続する候補者しかいない中の無意味な選挙によって。ジョージ・ブッシュはつい最近、米国大統領選の結果は米国が自分の対イラク政策を「承認」したことを示していると述べた。イラクの選挙結果についても、誰が選ばれるにせよ、それと同じことが言われるのは確実である。けれども、この「選挙」はイラク占領の暴虐を何一つ変えないというのが真実である。

ラフール・マハジャンは帝国ノートの著者。最新の著書Full Spectrum Dominance: U.S. Power in Iraq and Beyondには、米国の対イラク政策、大量破壊兵器をめぐるイカサマ、ネオコンの計画、ブッシュの新たな帝国主義政策が書かれている。メールはrahul(atmarkhere)empirenotes.org。
投稿者:益岡

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