現在地 HOME > 国家破産38 > 883.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
堤氏、株売却を事前了承…「基準に抵触」の報告受け
西武鉄道グループの中核会社「コクド」が、個人名義に偽って保有していた西武鉄道株について実態を公表する前に大量売却した問題で、コクドの堤義明前会長が昨年8月下旬、側近の同社前専務から西武鉄道株の保有比率が上場廃止基準に抵触していることなどの報告を受け、売却を事前に了承していたことが分かった。
前専務は関係者にこうした事実を認めているという。堤前会長は自ら取引先企業に売却を持ちかけただけでなく、公表の2か月近くも前に売却を容認していた事実が判明したことで、大量売却により深く関与していた実態が浮かび上がった。
西武鉄道株を巡っては、東京地検特捜部と証券取引等監視委員会が、西武鉄道の有価証券報告書の虚偽記載のほか、一連の売却が証券取引法で禁止されたインサイダー取引の可能性があるとみて調べている。偽装名義株の存在についても、堤前会長は前専務から、西武鉄道が昨年3月期の有価証券報告書を提出する同6月以前に報告を受けている。前会長は株の名義偽装と大量売却のいずれも問題公表前の早い段階で承知していたことになり、前会長の果たした役割の解明が焦点となっている。
コクドは遅くとも1957年以降、西武鉄道株を個人名義で保有し、西武鉄道も有価証券報告書にコクドの保有株数などを過少に記載。コクドが実質保有する偽装名義株を加えると、コクドなど大株主上位10社の株保有比率は、東京証券取引所が上場廃止基準とする80%を超え続けていた。
関係者によると、西武鉄道は昨年8月、社内で問題が明るみに出たため、同月20日、個人名義株の実質的な保有状況を調べるようコクドに要請。コクドは西武鉄道株を売却し、基準に抵触する状態を解消して回答しようとして、迅速な大量売却の必要に迫られた。
このため、前専務が同月下旬、他のグループ幹部らもいる場で、堤前会長にこうした事情を説明、株売却の了解を求めた。前会長は「じゃあ、売ってくれ」と答え、偽装名義株を含むコクドの実質保有比率が下がることも認めたという。
その後、コクド幹部や西武鉄道前常務らが協議し、売却先や売却株数などを決定。10月上旬までに、堤前会長やグループ幹部らが、70社と2人に計5665万株を約650億円で売却した。上位10社の株保有比率を約75%まで下げたが、売却時に上場廃止基準抵触の事実を説明していないケースも多かった。
(読売新聞) - 2月13日3時4分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050213-00000001-yom-soci