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中国・ガス田のパイプライン敷設
旧輸銀が130億円融資
東シナ海で中国が開発を進めている天然ガス田から上海まで海底パイプラインを敷設する事業に対して、政府系金融機関の旧日本輸出入銀行(現在の国際協力銀行)が一九九六年八月に、総額一億二千万ドル(約百三十億円)の融資を実施していたことが分かった。融資資金は中国の環境保全には貢献しているものの、東シナ海のガス田開発は中国側が先行して中間線の近くで進めており、日本側海域の地下資源が開発されている可能性もある。
この融資はアジア開発銀行(ADB)との協調融資(ADBの融資額は一億三千万ドル)として行われた。上海沖合の平湖ガス田から全長約三百七十五キロに及ぶ海底パイプラインを敷設、上海市浦東地区のエネルギー源とともに環境保全に貢献する天然ガスを供給することを目的に商業ベースの融資として中国人民銀行に供与した。上海市は、都市ガスに石炭ガスを利用しているため、大気汚染が深刻となっていた。
パイプライン敷設への融資は“線引き”をしていないガス開発田の問題を認識しないまま実施。エネルギー確保をめぐる東シナ海での天然ガス田開発の権益を明確にしていなかった段階での政策判断といえるが、財務、経済産業、外務の各省間における調整は当時十分に行われていなかったようで、関係者からは「融資政策の整合性がない」(援助機関幹部)との指摘も出ている。
あわせて関係者からは「旧輸銀を統合して発足した国際協力銀行は、実施までの経緯を説明する責任がある」(同)との声もある。
<メモ>東シナ海の資源開発問題
東シナ海の日中中間線にまたがる海底に埋蔵するとみられる天然ガス資源の開発をめぐり、日本と中国が対立している問題。資源開発が認められる排他的経済水域(EEZ)の問題が未決着であるにもかかわらず、中国側は既に資源の開発に乗り出している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20050212/mng_____kei_____002.shtml