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北の生命線 対中貿易5割占める 4年で3倍
北朝鮮と日本の貿易総額が減少するなか、中朝貿易が四年で三倍に増え、北朝鮮の貿易総額の半分を占めるまでになったことが十一日、日本の業界団体の調べで明らかになった。決済資金に乏しい北朝鮮は、輸送機器などの輸入代金として天然鉱物などを輸出、中国はこれら資源への需要を増加させている。発動が検討されている経済制裁を有効なものにするには、中国の協力が不可欠な現状が浮き彫りになった。
北朝鮮との輸出入を行う商社などの業界団体、東アジア貿易研究会(東京)によると、北朝鮮の貿易総額は、一九九九年に十八億ドルまで落ち込んだが、その後は回復し、二〇〇三年には二十三億九千万ドルに増加。貿易相手国は中国、韓国、日本の上位三カ国で84・1%を占めた。とくに中国は42・8%を占め、昨年は50%前後に達したとみられる。
同会で韓国貿易協会の資料などをまとめたところ、北朝鮮の対中貿易は昨年、十三億八千五百万ドルに急増。四年前の三倍となった。一方、財務省統計による昨年の日朝貿易は二億五千二百万ドルで、一九八〇年の最盛期から五分の一に落ち込んでおり、対照的だ。
韓国も「太陽政策」のもと、年々貿易額を増加させ、総額で二〇〇一年に日本を逆転し、昨年は中国の半分程度となる六億九千七百万ドルに増加。経済産業省幹部は「日本の減少分を、中国と韓国が増やす傾向が続いている」と分析する。日本の北朝鮮からの昨年の輸入品目をみると、カニやアサリなどの魚介類が七十七億円と最多だが、無煙炭などの鉱物資源も十五億円を占める。とくに電気炉用耐熱素材などに利用されるマグネシアクリンカーの昨年の輸入量は四千トンと、二〇〇二年の六万五千トンから十五分の一に落ち込んだ。
日本貿易振興機構(JETRO)OBでもある同会の澤池忍理事長は「北朝鮮の天然資源輸出が、日本から資源不足の中国向けにシフトしている可能性が高い」との見方を示している。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/12iti002.htm