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(回答先: 小型株ファンドが上位を占める (モーニングスター) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 2 月 09 日 12:03:29)
注目を集めるインド株ファンド
http://www.morningstar.co.jp/fund/anl_view/index.htm
最近、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)という言葉が聞かれるように、新興国市場の中でも、大きな消費市場を持ち、今後も経済発展を続けていくと思われる4カ国をまとめてこのように呼ばれています。わが国の投資信託においては、かつてはエマージング市場に投資するファンドはセレクト・ファンドの一つという位置付けでした。しかし、90年代後半から中国本土の株式に投資するファンドの設定が始まり、一歩抜きん出ています。
さらに、最近ではインド株に投資するファンドが注目を集めています。昨年9月にPCAアセットが「PCAインド株式オープン」を設定したのを皮切りに、単位型のファンドも含め、今年1月末までに5本のファンドが設定され、純資産額は737億円に達しています。この他にも外国籍のファンドが販売されていますので、半年余りで1,300億円が販売されています。
図表@ 国内公募インド株ファンド
ファンド名 投信会社 設定日 純資産額
(2/3)
(億円) 組入
比率
(%) 組入
銘柄数 ポート
フォリオ
日付 ベンチマーク・
参考指数
1 JFインド株ファンド(単位型) JPM
フレミング 2005/1/28 304 - - - MSCI India Index
(円ベース)
2 PCAインド株式オープン PCA 2004/9/30 209 76.0 30 2004/12/30 S&P CNX 50 Index
3 HSBCインドオープン HSBC 2004/11/30 126 88.4 69 2005/1/28 S&P/IFC Investable India(円ベース)
4 ドイチェ インド株式ファンド UFJ
パートナーズ 2004/12/20 85 81.0 55 2004/12/30 MSCI India Index
(円ベース)
5 ドイチェ・インド株式ファンド ドイチェ 2004/12/20 13 89.1 64 2004/12/30 -
拡大を続けるインド経済
まず、インド経済について見てみましょう。インドの人口は10億人に達し、経済規模は2003年の名目GDPが約5,990億ドル、1人当りGDPでは約560ドルとなります。2003年4月から2004年3月までの実質GDP成長率は8.2%となり、今年度も6%台の高い成長率が見込まれています。スマトラ島沖地震による影響も懸念されましたが、経済への影響は軽微なものであると考えられます。
図表A インドの実質GDP成長率
(出所: Reserve Bank of India)
インドでは1990年代の前半までは関税率が高く、規制も多かったのですが、1995年のWTO(世界貿易機構)設立時からWTOに加盟するなどして、1990年代後半からは外資系企業の進出も活発化しました。特にバンガロールに集積したIT・ソフトウェア産業は世界のIT企業を支えているといっても過言ではありません。マイクロソフトがバンガロールに研究開発拠点を置いていることも話題となりました。高水準の教育と英語が準公用語であることも背景にあるようです。
その他にも、バイオテクノロジーや高度医療といった最先端技術においても注目されています。その結果、実質GDPの産業別構成比においては、サービス産業が大半を占める状況となっています。
図表B 2003-04年実質GDPに占めるシェア
(出所: Reserve Bank of India)
また、インドの人口ピラミッドは若年層が多い綺麗なピラミッド型をしています。15歳未満と15歳以上35歳未満、35歳以上と分けると、ほぼ3分の1ずつの人口構成です。2004年度のインド国内の自動車販売台数が100万台を超える見通しとなっていますが、こうした人口構成が今後もインド経済の成長率を押し上げるものと考えられます。
良好な投資環境が続く
次に、インドの投資環境を見てみましょう。インドには1875年に設立されたムンバイ証券取引所(BSE)とナショナル証券取引所(NSE)とがあり、合計した時価総額は60兆円程度と、「上海・深せん」を凌ぐ規模となっています。ムンバイ証券取引所の代表的な指数としてSENSEXインデックスがありますが、業種別に見た場合、金融と情報技術で3分の1以上のウェイトを占めています。
SENSEXインデックスは昨年5月の安値から今年1月までの高値まで58.4%の上昇となりました。直近はFII(外国機関投資家)などの売りに押されてもみ合う展開となっていますが、株価収益率(PER)が15.8倍、純資産倍率(PBR)が3.8倍、配当利回りが1.8%と、過熱感のある水準とは言えないと考えられます。
図表C SENSEX指数の業種別ウェイト(2005/2/3)
(出所: ムンバイ証券取引所)
投資には慎重な姿勢も必要
図表@を見ても分かる通り、ファンド運用は海外の運用会社が運用しているか、投資助言を受けているファンドがほとんどです。国内のファンドは投資実績がほとんど無いことから、評価をする段階に至っていないのが実情です。今後も、設定が相次ぐものと思われますが、実績があり、運用・調査体制が整っている運用会社かどうかを見極めることが大切でしょう。
また、ここ数年のグローバルな投資環境を振り返ってみると、一次産品価格の上昇と先進各国の低金利政策によって、エマージング市場に大量の資金流入が続いていました。1997年のアジア通貨危機の例を見るまでも無く、何かのきっかけで大幅な下落も起こりうるのだということを考慮して投資することが肝要であると思われます。
(花村 泰廣)
http://www.morningstar.co.jp/fund/anl_view/index.htm