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ボーダフォン 津田社長、早くも交代 後任にモロー氏
携帯電話三位のボーダフォンは七日、ボーダフォンUK(英国)のウィリアム・モロー社長(45)が四月一日付で社長に就任する人事を発表した。津田志郎社長(59)は代表権のある会長に就く。国内業界に精通する津田氏とボーダフォングループにパイプを持つモロー氏の共同経営で、不振が続く携帯電話事業の立て直しを急ぐ狙いだ。
NTTドコモ前副社長だった津田氏は、昨年十二月一日付で社長に就任したばかり。一月に業界で過去最大の契約数純減を記録するなど業績低迷が続いており、わずか二カ月あまりで交代が決定した。モロー氏は平成十五年十二月まで日本テレコムホールディングスの社長を務め、日本の通信業界にも明るい。
デイビッド・ジョーンズCOO(最高業務責任者)(56)は三月三十一日付で退任。津田社長が務めていたCEO(最高経営責任者)は四月一日以降は設置しない。
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■1月純減数 業界最大5万8700台
ライバルのNTTドコモから移籍した津田志郎氏の社長就任からわずか二カ月余りで、ボーダフォンは経営体制の見直しを余儀なくされた。津田氏は社長に就くウィリアム・モロー氏と「二人三脚で起死回生を目指す」とするが、一年の間に三人のトップが交代する異常事態は同社経営の混乱ぶりを示している。
「社長交代にはずいぶん思い悩んだ。しかし、こういう体制でやった方が、効果が早くあらわれると判断した」。七日、都内で行われた記者会見の席上、津田氏は苦渋の表情を浮かべた。
津田氏はモロー氏の社長就任を自ら英国の親会社に打診したという。その背景にあるのが日本法人の業績低迷だ。
同社は昨年十二月から今年一月にかけて、動画像や音楽などの大容量通信ができる第三世代携帯電話を六機種投入した。しかし、他社に顧客を奪われ、契約数は伸び悩んでいる。電気通信事業者協会が七日発表した一月の携帯電話契約数によると、新規契約から解約を差し引いた契約数は五万八千七百台の純減。一カ月間の純減数としては業界で過去最大を記録した。ドコモ、KDDIの携帯電話二強から後れを取り、“独り負け”の状態が続いている。
新社長のモロー氏には、親会社とのパイプ役になってほしいとの期待もあるとみられる。「親会社が求めているのは世界共通の携帯電話端末。高機能を求める日本市場とは合わない」(業界幹部)とされ、これが同社の商品開発の遅れにつながっているとみる関係者は多い。津田氏も「利用者の満足度が今一歩ということもあるかもしれない」と認めた。
津田氏はドコモ時代に副社長まで務め、携帯電話向けのインターネット接続サービス「iモード」を仕掛けたり、第三世代携帯電話の開発に尽力したりするなど「技術系のエース」とされた。津田氏が日本法人をめぐる混乱に終止符を打ち、社長就任時に誓った「打倒ドコモ」を実現できるか、新体制はその真価を問われることになる。(吉田憲司)
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ウィリアム・モロー氏 米ナショナル大卒。日本テレコムホールディングス社長などを経て2004年2月からボーダフォンUK社長。米カリフォルニア州出身。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/08kei001.htm