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http://www.sankei.co.jp/news/morning/06iti002.htm
「太陽電池」増産 メーカーに天の恵み 低価格+エコ、来年度需要3割増
大手電機メーカーが、太陽電池の需要急増を背景に相次いで増産に乗り出した。最大手のシャープが生産能力を30%引き上げたほか、京セラや三菱電機、三洋電機も年内に能力を増強する。太陽電池システムの価格低下に加え、地球環境保全への意識の高まりで家庭用を中心に普及が進んでおり、二〇〇四年度の世界需要は前年度と比べ一・五倍となる見通し。今後は産業用の需要拡大も見込まれ、業界では〇五年度にはさらに30%程度増えるとみている。
「太陽電池事業を、液晶に次ぐ第二の柱にしたい」。シャープの町田勝彦社長は、一月の記者会見でこう宣言した。同社は世界シェアの25%程度を握る最大手メーカーだが、需要拡大を見越して増産を急いでいる。
一月には、約五十億円を投じて葛城工場(奈良県葛城市)の生産ラインを増強し、年産能力を約30%増の四百メガ(一メガは百万)ワットに引き上げた。平成十六年度の売上高は千百億円の見込みだが、十七年度にはこれを千五百億円に増やす計画だ。
シェア二位の京セラは約九十億円をかけ、八月までに年産能力を60%増の二百四十メガワットにする。三菱電機も四月までに50%増の百三十五メガワット(投資額三十三億円)に、三洋電機は三月までに十五年度比二・四倍の百五十三メガワット(約九十五億円)にそれぞれ年産能力を引き上げる。
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需要拡大の背景には、太陽電池システムの価格低下がある。家庭向けとして主流の三キロワットタイプで、価格は二百万円程度。各社のコスト削減や増産効果で、十年前と比べ三分の一程度に下がっているという。
住宅用太陽電池への国の補助金(十六年度は一キロワットあたり四万五千円、制度は十七年度に廃止予定)も、初期設置費用の低減に一役買った。新エネルギー財団によると、十六年度の補助金の応募件数は一月時点で五万五千件超となり、すでに十五年度実績を超えた。
また、発電量が使用量を超えた場合、余剰電力を電力会社が買い取ってくれるため、電気料金の節約につながるとして利用者が増えている。とくにドイツでは、電力会社が売る電気の料金より高い値段で買い取る制度を採用しているため、普及が進んだという。
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環境への関心の高まりを背景に住宅メーカーも太陽電池を標準装備した住宅を売り出し、人気を集めている。増産効果による価格低下や、さらに変換効率のいいシステムの開発が進むことで、今後も家庭向け需要は拡大するとみられる。
電気事業者に販売電力量の一定割合を太陽光や風力、地熱などの自然エネルギーで賄うことを義務付ける「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」(RPS法)が施行されるなど、産業用の需要拡大も見込まれる。
シャープによると、二〇〇四年度の世界需要は、前年度比55%増の八百六十七メガワット、〇五年度は30%増の千百二十九メガワットとなる見通しという。