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消費者金融会社の投資家向け広報担当を二年二カ月、投資顧問会社のファンドマネジャーを三年十カ月務め、昨年四月に作家として独立した。
一つの企業を勤め上げることに何の疑問も感じていなかった。しかし、山一の崩壊で考え方が変わった。新しい仕事も面白かったが、漠然と夢見ていた作家への転進が自分の中で次第に膨らんでいった。「死ぬときに後悔したくないと思った。山一の破綻(はたん)は自分の中に眠っていたチャレンジ精神に火を付けた」
四国の支店で自主廃業を迎えた下村博さん(37)=仮名=は、リベンジに燃えている。上場予備企業を探して株式公開につなげる業務に従事したが、一件も成約できずに幕引きを迎えた。
「このままじゃ終われない。株式公開で成果を上げたい」。東京に戻り、上場準備要員として半導体関連ベンチャー企業に勤めた。だが、会社が買収され上場計画が白紙に。現在は広告代理店などを傘下に置く持ち株会社で、上場準備のほか総務など幅広い業務をこなす。激務が続き、寝袋を会社に持ち込んで泊まり込む日も少なくない。「忙しいけど毎日が充実しています」
ただ、同期の中には転職を繰り返し、フリーターで生計を立てている人もいるという。自主廃業で人生を狂わされた人も少なくない。
横河電機の黒田さんは山一の社内報『やまびこ』の最終号を大切に取ってある。昔を懐かしがるためではない。「山一で積み重ねてきたものを大事にしたいから。今の会社でも積み重ねを増やし、もっともっと成長したい」。何の保証もなく放り出された山一マン。第二の人生を自力でたくましく歩む姿はとてもまぶしく映った。
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産経新聞記事の無断転載を禁じます。 23日02時37分
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