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【債券需給】期末に向け需要あぶり出し−10年金利は年間ボトムを探る
http://www.bloomberg.co.jp/news/commentary.html
1月19日(ブルームバーグ):債券市場では現物債の好需給を意識する展開が続きそうだ。景気の減速感が市場に浸透していることに加えて、3月には大量償還を迎えるなど投資家の運用難が深刻となっており、期末に向けて債券残高の積み増し意欲は強いとされている。こうしたタイミングで、為替市場での円高進展や内外株価の軟調推移といった外部環境の追い風があれば、新発 10年金利は1−3月期に年間のボトムを探るとの指摘が多い。
2004年度下期入り後の新発10年金利はおおむね1.5%を中心にもみ合ったが、10月はじめに瞬間的に1.6%をつけて以降はじりじりと金利の上限を切り下げる展開が続いており、今後も好需給を支えに低位安定が見込まれている。
UFJつばさ証券の山下周シニアストラテジストは、3月の国債償還額は日銀の買い入れ分を除いても約6兆円に及ぶため、株価が持続的に上昇するような材料がないかぎり金利上昇のリスクは小さく、「むしろ償還が多い3月にかけてはもともと債券残高を積む投資家が多いタイミングだ」と言う。
さらに、「3月には債券インデックス(指数)が0.19年も延び、これは今までで最も長期化するだけに、2月後半から3月にかけての需要を促す」(大和住銀投信投資顧問債券運用部・伊藤一弥ファンドマネジャー)。
実際に、昨年の夏場以降に債券残高を積み遅れている投資家は多いうえ、大量の償還資金の存在が需給のひっ迫感を強める公算が大きい。
第一生命保険債券部の高山信一課長は、生保各社はドルコスト平均法で買ってはきたものの、ポートフォリオのデュレーション維持のためには、今後の償還資金に関しても債券購入に回さざるを得ないと言い、「この際には10年債の1.3%台前半とか、20年債の2%割れなどという金利水準にかかわらず、一定量を機械的に買っていかなければならない」と指摘する。
時期は1−3月期、水準は1.2%
2005年に金利がボトムをつける時期は1−3月期、その時の新発10年債利回りは1.2%−−。ブルームバーグ・ニュースが昨年末に市場参加者に聞き取り調査をしたところ、今年の長期金利は1−3月期にボトムをつけるとの回答が最も多く、金利水準に関しては20名の回答者のうち半数以上にあたる11 名が1.2%と答えていた。
年明け以降の金利のじり安推移は、こうした市場の見方を裏打ちするものと説明されており、いずれ投資家の運用資金があぶり出される展開となれば、期末に向けて金利の低下余地を拡大させる可能性が高いと言う。
現時点では、新発10年金利が昨年12月16日につけた1.33%が下限として意識されているが、「年末以降も相場が崩れずにいることから金利低下の大きな流れに達成感は出ておらず、きっかけ次第で今後さらに利回り水準を下げる」(みずほ証券・上野泰也チーフマーケットエコノミスト)と指摘される。
景気に関しては今後も減速観測がくすぶり続けそうなだけに、市場で金利押し下げの材料として注目されているのが、内外の株価や為替動向など他市場の動きだ。みずほ証券の上野氏は、米国の株高一段落やこれに伴う国内株価の調整、原油価格の上昇、為替市場での円高リスクなどに注目しており、「買い遅れていた投資家の需要がにじみ出れば、10年債利回りは1−3月期ないしは4−6月期のはじめに1.2%まで低下するのではないか」と予想する。
UFJつばさ証券の山下氏は、2月に入って米雇用統計、米連邦公開市場委員会(FOMC)、7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)などを通過しても、米金利に上昇圧力がかからずドル安・円高傾向が続けば、国内債市場ではいよいよ売り材料がなくなると指摘。この場合に、「2月の第2週目以降に買いが膨らんで1.3%の水準を突破して、半年程度は金利が安定するとみれば 1.2%台でも需要は衰えないだろう」との見方だ。
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 赤間信行 Nobuyuki Akama akam@bloomberg.net
記事に関するエディターへの問い合わせ先:
山中英典 hidenori yamanaka h.y@bloomberg.net
Beth Thomas bthomas1@bloomberg.net
更新日時 : 2005/01/19 14:49 JST