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12/27 17:17 アジア経済に打撃も 観光収入激減は不可避
【シンガポール27日共同】タイやモルディブ、マレーシアとい
ったインド洋沿岸諸国を襲った大規模な津波が、各国経済に深刻な
打撃を与える恐れが出てきた。
海辺のリゾートが軒並み大きな被害を受けたため、外貨収入に占
める観光収入の割合が高いこれらの国で、観光収入の激減が避けら
れそうにないからだ。アジア経済は新たな不安定要因を抱え込んだ
といえる。
野村証券金融経済研究所によると、津波発生前の試算では二〇〇
五年のアジア域内の実質経済成長率は〇四年の予想に比べ1・5ポ
イント低下し、4・4%。同研究所は「(米国などが景気引き締め
政策に転じて)先進国経済の減速が見込まれる」ことを要因として
いるが、今回の惨事で東南アジアの中心国タイなどの経済が失速す
れば、来年の域内経済が想定以上に落ち込む事態も否定できない。
タイは外貨収入として観光を重視し、モルディブも「水産業と観
光業が経済の基盤」(日本外務省)。マレーシアも国をあげて観光
振興に取り組んでいる。
それだけに今回の大津波は、昨年猛威を振るった新型肺炎(SA
RS)に続く、域内経済の深刻な圧迫要因となる可能性をはらんで
いる。
20041227 1717
[2004-12-27-17:17]