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税制改正大綱で増税路線を打ち出した津島雄二・自民党税調会長(左)と坂口力・公明党税調会長
年末商戦真っ只中の日本経済に景気悪化懸念がジワジワ広がってきた。経済指標が悪化し、輸出頼みの企業収益も先行きに不安が出ているにもかかわらず、小泉内閣は増税路線に舵を切り、サラリーマンに負担を押し付ける。消費税アップで景気を腰折れさせた橋本内閣の悪夢が蘇る。
【負担増】 給与明細を見ると、すでに「負担増路線」がスタートしていることにお気づきだろう。10月からサラリーマンの厚生年金保険料はアップし、年末調整で国税分の配偶者特別控除もなくなった。
来年4月からは雇用保険料が引き上げられ、6月には地方税分の配偶者特別控除も原則廃止される。
年収500万円で夫婦と子供2人の家庭の場合、平成17年は2万5200円の負担増、年収700万円の場合は4万2000円の負担増となる。
18年からさらに加わるのが、今回の税制改正大綱で決まった定率減税の半減だ。増税率でみると700万円以下の中低所得者層ほど負担が大きくなる。16年と比較した負担増はトータルで年収500万円の家庭では4万6800円、700万円では8万6400円にもなるのだ。
さらに19年以降は定率減税の廃止や消費税率の引き上げも視野に入る。ただでさえローンを抱え、給与が頭打ちになるなか、負担ばかりが重くのしかかる増税地獄だ。
【減速くっきり】 それでも景気が回復して給料も上がるのならなんとかやりくりできるが、経済指標は悪化に転じている。12月の日銀短観では大企業製造業の業況判断指数が1年9カ月ぶりに悪化。10月の景気動向指数の改定値も、景気の現状を示す「一致指数」は速報段階から下方修正された。
7−9月の国内総生産(GDP)改定値では、GDPの6割を占める個人消費が改善するとの予想に反して「横ばい」となった。
「企業が儲かっているといっても、輸出とリストラによる人件費カットが要因」(エコノミスト)との指摘もあり、経済の足腰の弱さが浮き彫りとなった。こんな状況では年末商戦で買い控えが起こるのも当然か。
【企業にも不安】 景気回復の牽引役といわれるデジタル家電だが、DVDレコーダーも売れ行きこそ伸ばしているが、「価格は昨年の3割以上も下回っている。メーカーが利益という果実を味わう前に市場が崩壊してしまう」(家電担当アナリスト)。デジカメも赤字に転落する企業が増えている。
輸出を支えた米国経済も双子の赤字を抱え、中国経済も過熱状況のなか、先行きは極めて不透明だ。円高や原油高も不気味で、今回の景気回復の柱も先行きはこころもとない。
【悲劇再現】 定率減税の縮小幅を初年度は3割にとどめることを主張した公明党を押し切った自民党。党税制調査会の津島雄二会長は「来年度全体の増税額は約1700億円で、大きさは限られる」と話す。
しかし、平成9年に財政再建を掲げて消費税を引き上げ、景気に急ブレーキをかけた橋本内閣の前例もある。
小泉内閣も同じことを繰り返すのか。
ZAKZAK 2004/12/16
http://www.zakzak.co.jp/top/2004_12/t2004121632.html