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(回答先: 重大な局面に差し掛かる北朝鮮問題 (Nevada経済速報2月17日) 投稿者 愚民党 日時 2005 年 2 月 17 日 23:21:09)
日銀、量的緩和目標を維持 柔軟調節求める声も 政策決定会合
日銀は十七日の政策委員会・金融政策決定会合で、量的緩和策の誘導目標である日銀当座預金残高について「三十兆から三十五兆円程度」という現在の目標維持を全員一致で決めた。しかし、市場の金余りに辛うじて残高を維持する状態が続き、日銀内部でも残高目標割れの容認論が上がる。福井俊彦総裁は「物価や景気の情勢判断に変わりはなく、目標維持は可能」と強調したが、四年を経過する量的緩和が曲がり角にある印象が浮き彫りとなった。
不良債権処理の進展から金融機関には資金余剰感が高まっており、日銀が入札方式で資金供給する公開市場操作では、入札予定額に応札額が届かない「札割れ」が今年に入り二十七回も続発している。三月上旬は例年、民間から政府への納税が集中し市場の資金量が減少する時期。「このままでは残高が目標割れしかねない」(市場関係者)との懸念がある。
このため日銀内部では「一時的な目標割れを認めるという技術的な対応が必要」(須田美矢子審議委員)などと、資金需要の動きに柔軟な金融調節を唱える声がにわかに高まっている。
しかし、会合後の会見で、福井総裁は「資金需要にはぶれがある」と語ったうえで「目標はしっかり維持できている。この先も維持は可能だ」と強調。目標引き下げの是非を問われても「そういう前提の議論には答えられない」と突っぱねた。
金利ではなく供給するお金の量を目標にした量的緩和策は、金融機関が当座預金に預けなければいけない準備金(五兆から六兆円)をはるか上回る「極端な資金供給」(福井総裁)によって、金融機関の企業貸し出しを促し、景気刺激を狙ったものだ。
残高目標は昨年一月に「三十兆−三十五兆円程度」に引き上げられたまま。にもかかわらず、民間に出回るお金の流通量を示すマネーサプライは伸び率が鈍化を続けている。日銀と金融機関の間にお金が滞留するだけで、その先になかなか流れ出ない状況なのだ。
一方、平成十六年十−十二月期の国内総生産(GDP)では、経済全体の物価水準を示すGDPデフレーターの下落幅が縮小し、デフレ脱却の兆しも見え始めている。
デフレ克服と金融システム不安の解消という大義名分は導入から四年近くがたち、次第に色あせてきた。福井総裁は「札割れが起きても我慢強く続け、構造改革を後押しする」という頑固な姿勢を押し通すが、手段の維持にこだわり続ければ、それこそ金融政策の機動性を損ないかねない状況が生まれつつある。(渡辺浩生)
(産経新聞) - 2月18日3時6分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050218-00000015-san-bus_all