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H16/12/02
ブッシュが再選された十一月のアメリカ大統領選挙について、光学読み取り式投票機を使った地区では民主党員が圧倒的に多いのにブッシュ大統領(共和党)が勝利したり、実際に投票した人数の六倍以上の票をブッシュ氏が得票しているなどの奇妙な現象が起きていたという記事がいくつかのメディアに掲載された。今回の大統領選挙が二〇〇〇年に引き続き不正選挙なのではという話は選挙が始まるかなり前から言われてきたことであり、ブッシュ再選が決まってからは読者の方からすぐに「明らかに不正が行われたようだがどう思うか」といったメールをいくつかいただいている。
不正はつきもの
しかし結論から言って、今回の選挙で不正がなされたかどうか、もしなされたとして、その規模がどれほど大きなものであったかということはたいして重要なことではないと私は思っている。その理由はいくつかある。一つは選挙においてこれまでも不正はつきものであった。とくにアメリカにおける選挙の記録をみると、共和党よりも民主党のほうが不正では評判が悪い。
二つ目は今ここで選挙結果をもとに「不正」について議論することは、もっと大きな本質的なことを見逃すことになる。私が考える「不正」は、アメリカを支配する人々がアメリカを「民主主義」の国だと、米国民や世界の人々を思わせていることであり、それこそ最悪かつ最大の不正行為だと思うのだ。
アメリカは民主主義などではない。今回の選挙からも金権主義であることが明らかになったではないか。民主主義というのは歴代の支配者が作り上げてきた看板に過ぎず、その実体は金権主義以外の何モノでもない。アメリカでは選挙期間が二年にもおよび、お金のない者は土俵に上がることもできない。そして選挙プロセスにおいては基本的に無限のお金を使ってもよいのである。今回の選挙では約四千五百億円が使われ、これは〇〇年の選挙より30%も増えている。このうち三分の一が大統領選に使われ、さらにブッシュはケリーよりも30%多くお金を使った。ケリーは民主党の指名を受けるためにお金を使わなければならなかったはずだが(ブッシュはその必要はない)それでもブッシュのほうが多くお金を使っている。また連邦議会選挙で当選した議員をみるとその95%は負けた候補者よりも多くの選挙資金を使っていた。
私利私欲むきだし
このばく大なお金のかかる選挙で、一体、誰が候補者に資金を提供するのかといえば金持ちと大企業である。何のために資金援助をするのかといえば、富裕層は減税を求める。大企業も減税を求める。軍需産業は戦争がしたくてたまらないし、石油業界は石油産出国と戦争をしてその石油をコントロールしたい。そしてブッシュ政権は、これらのスポンサーの希望をすべてかなえてきた。ブッシュはスポンサーのためにこれからも同じ政策をとり、さらには金融業界からの要求を満たすために、社会保障を民営化する方向へ向かうだろう。軍需産業をさらに富ませるためには、先日在韓米軍を移転したのは北朝鮮に対する攻撃能力を強化するためだと韓国民主労働党の議員が主張したが、必要であればアメリカにとってなんの脅威も呈していない北朝鮮を攻撃することすら視野にいれているようである。
私利私欲を満たすためのアフガニスタン、イラクへの侵略戦争、米国経済に打撃を与えるという理由で放棄した京都議定書、私がブッシュのほうがいいとコメントしたのは、このようにあまりにも露骨に世界に対してひどいことを行うからだ。多くの人は、ケリーのほうがよかったと言うが、この選挙でケリーに資金を提供した顔ぶれをみれば、それが偽りの希望だということがわかるだろう。なぜならそれはフッシュの資金提供者と同じだからだ。
実際、クリントンはモニカ・ルインスキーとのスキャンダルをそらすかのようにイラクに「砂漠のきつね作戦」を行い、またセルビア人の虐殺を止めるという理由でコソボ紛争では空爆を行った。記録はブッシュと変わりないのに、巧妙に自分の行動を正当化していたクリントン大統領の行為を人々が忘れてしまうのも、ブッシュ大統領があまりにも露骨に私利私欲をむきだしにしているからだろう。
米追随をやめろ
私はブッシュの再選でアメリカの自滅が早まること、それが世界にとって希望の道につながると信じている。イラク戦争でも多くの国はアメリカ追随をやめている。愚かにも小泉首相はそのアメリカのもと自分の地位を維持したいと願っているようだが、それは日本の自滅にもつながる道だ。日本国民がここで気づくべきことは、アメリカの大統領を選ぶ権利はなくても日本のリーダーを選ぶ権利はあるということだ。それを実行に移せば日本は変われる。(アシスト代表取締役)
http://www.nnn.co.jp/dainichi/column/tisin/tisin0412.html#02
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