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12月3日(ブル−ムバ−グ):米労働省が3日発表した11月の雇用統計によると、非農業部門の雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は、前月比11 万2000人の増加にとどまり、増加幅はブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想レンジ(13万5000−30万人)の下限にも届かなかった。予想中央値は20万人増だった。
10月の非農業部門の雇用者数は30万3000人増と、速報の33万7000人増から下方修正された。家計調査による11月の失業率は5.4%で、前月の5.5%から低下し、エコノミスト予想と一致した。
9月と10月の雇用者数の伸びは合計で5万4000人下方修正された。11月は製造業の雇用が3カ月連続で減少したほか、小売業でも雇用が落ち込んだ。今年に入って30%超高騰した原油価格と、生産性向上に向けた企業の取り組みが雇用抑制に働いたと指摘されている。
グローバル・インサイト(マサチューセッツ州レキシントン)のチーフエコノミスト、ナリマン・ベラベシュ氏は、「原油価格のために利益率の圧縮を余儀なくされている産業もあり、雇用計画の一時停止につながっている」と指摘した。同氏は11月の雇用者数増加を15万人と予想していた。
統計発表直後のニューヨーク金融市場で、米国債相場は急伸。キャンター・フィッツジェラルドによるとニューヨーク時間午前8時32分現在、10年債(表面利率4.25%、2014年償還)は前日比1ポイント上げて99 23/32。同利回りは 13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%ポイント)低下して4.28%。
製造業の雇用が悪化
11月の雇用の増減を部門別に見ていくと、製造業の雇用が前月比5000人減少し、前月の同2000人減からマイナス幅が拡大した。小売業の雇用は1万6000 人減少と、前月の1万7000人増からマイナスに転じた。
このほかでは、雇用の先行指標とされる人材派遣は前月比9000人の増加にとどまり、前月の同5万1000人増から鈍化した。金融業は同1万2000人増と、前月の同1万7000人増を下回った。ビジネス支援部門は同2万8000人増。これも前月の10万人増から鈍化した。広義のサービス部門は全体で前月比10万4000人増加。前月の24万1000人増加を下回った。
労働時間と時給
民間部門の週平均労働時間は33.7時間と、前月の33.8時間を下回り、エコノミスト予想と一致した。製造業労働時間は40.5時間と、前月の40.6時間から減少。製造業部門の超過勤務時間は4.5時間で前月と変わらず。
平均時給は前月比0.1%増加と、前月の同0.3%増を下回り、エコノミスト予想(0.3%増)に届かなかった。前月比0.1%の増加率は今年最低となった。前年同月比では2.4%増加と、前月の同2.5%増を下回った。
小幅な賃金の伸びは、年末商戦に苦戦している小売り業界の不振と、この先数カ月の個人消費と景気が抑制される可能性を裏付けた。CIBCワールド・マーケッツのシニアエコノミスト、エイブリー・シェンフェルド氏(トロント在勤)は、「年末商戦を迎え、消費者の予算は厳しそうだ」と語った。
またワコビアのチーフエコノミスト、ジョン・シルビア氏(ノースカロライナ州シャーロット在勤)は、「個人所得の数値から判断して、来年第1四半期の個人消費はやや落ち込むことが予想される」と述べた。
FOMC
次回連邦公開市場委員会(FOMC)は来週14日の予定されている。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値では、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標は2.25%に引き上げられると見込まれている。
RBSグリニッチ・キャピタル(コネティカット州グリニッチ)のチーフエコノミスト、スティーブン・スタンレー氏は、「労働力への需要は、10月の好調な雇用統計を踏まえてわれわれが期待していたほどには強くなかったものの、なお健全であり、12月も慎重な利上げ路線を維持するには十分な内容だ」と述べた。