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一億総中流といわれる日本社会で、自分の生活レベルを「中の下」「下」と考える人が10年前より10ポイント以上増え、これまでの「中流意識」が揺らぎ始めていることが、読売新聞社の全国世論調査(13、14日実施、面接方式)でわかった。
中流意識は依然として9割を超えるものの、豊かな人たちと、そうでない人たちとの間のいわゆる「貧富の差」が大きくなっていると感じる人も過半数に達した。
小泉改革に伴う「痛み」で先行きに明るさが見えないことや、バブル崩壊後の厳しい成果主義の導入などで、「負け組」意識が国民の間に浸透し始めているようだ。
現在の自分の生活水準を、「上」「中の上」「中の中」「中の下」「下」の5段階から選んでもらったところ、「中の中」51%が最多だったものの、バブル崩壊後の1994年に行った同調査より2ポイント減少。「中の下」と「下」は計34%と、11ポイント増えた一方で、「中の上」と「上」は計14%で同9ポイント減少。10年前より自分の生活レベルを下の方に位置づける人が増えている。
一方、「貧富の差」が「大きくなっている」という人は、「どちらかといえば」を合わせ55%で、逆に「小さくなっている」は計8%。「変わっていない」は34%だった。
1年前に比べて、買い物などの支出を抑えているという人は、58%にのぼったが、これを階層意識でみると、「上」の人は44%で、「下」の人は72%。階層意識を低く考える人ほど、自由に使える資金が少ない傾向があり、こうした可処分所得の減少感が格差意識の実感につながっているとみられる。
実際、「貧富の差」が「大きくなっている」と感じる人は、「下」の人が70%なのに対し、「上」では50%にとどまり、階層意識を低く見る人ほど、格差を強く意識していることがわかる。
格差意識の広がりについて、佐藤俊樹・東大助教授(日本社会論)は「企業に能力主義や成果主義が広がり、社会も個人も厳しい競争にさらされている。著名人の華やかな生活をもてはやす『セレブ』ブームなども影響しているだろう。平等意識が薄れてきた中で、それぞれの階層意識も、少しずつ下の方に感じるようになってきたようだ」と話している。
(2004/11/30/01:39 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20041129it12.htm