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11月15日(ブルームバーグ):輸入品に対する米国民の需要と、歳入を上回る支出に走るブッシュ政権の体質が一段のドル安と金利上昇、成長減速を招くリスクについて、複数のエコノミストが懸念を表明している。
エコノミストの懸念は高まっている。2003年に過去最悪の4965億ドル(約 52兆円)に達した貿易赤字は、今後も拡大が予想されているからだ。ドル安による赤字縮小効果を予想していた米ゴールドマン・サックス・グループのエドワード・マッケルビー氏らは、貿易赤字の拡大傾向に歯止めがかからないことに驚いている。ドルは2002年以来、主要6通貨のバスケットに対して18%下落した。
現在までのイラク戦費1200億ドルに加え、公共投資や社会保障関連経費で財政赤字も膨らんでいる。ロバート・ルービン元米財務長官らは、海外投資家が米資産に対する信頼を失うのではないかと懸念する。グリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は9月に、海外投資家が米資産への信頼を失えば、金利上昇と赤字拡大という「債務の悪循環」に陥りかねないと警告した。
米シティグループの経営委員会会長を務めるルービン元長官は11月8日の講演で、「市場が長期的な財政規律の欠如に不安を募らせ、米国が必要とする資金を提供している海外投資家がこの点やドル安についての懸念を共有すれば、市場は現在に比べ非常に高い長期金利を要求し、市場と米経済は影響を受けるだろう」と述べた。
国際通貨基金(IMF)の前調査局長のケネス・ロゴフ・ハーバード大学教授は、ドルが貿易加重ベースで主要通貨に対し向こう2年でさらに15?20%下落する公算が大きいとみている。市場が行き過ぎた動きを見せれば、30?40%の下落もあり得るという。このような場合、金利とインフレ率が上昇し、米国への輸出に依存する欧州と日本の経済はリセッション(景気後退)に陥ると予想される。
ゴールドマンは米貿易赤字が2004年に6130億ドルとなり、2005年に6700 億ドルを超えると予想している。経常赤字は2005年に7590億ドルと、2004年見通しの6630億ドルから拡大すると見込んでいる。2004年度(2003年10月? 2004年9月)の財政赤字は過去最高の4130億ドルだった。
9月21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、経常赤字を「懸念材料」と指摘した。ゴールドマンは、貿易赤字が2004年の米経済成長を約0.6%押し下げ、2005年には0.2%押し下げるとみている。
米モルガン・スタンレーのチーフエコノミスト、スティーブン・ローチ氏は11月12日付の顧客向け書簡で、「2005年の大きな調整に向けた圧力は高まっている。最近のドル下落が意味するものはそういうことだ」として、「世界の不均衡は、何かが起こるべき水準にまで拡大している」と書いている。
原題:Rubin, Rogoff Say Dollar Threatened by Mounting U.S. Deficits(抜粋) {NXTW NSN I77FVU0YHQ0X
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:
東京 木下 晶代 Akiyo Kinoshita akinoshita2@bloomberg.net Editor: Kakuta
記事に関する記者への問い合わせ先:
ワシントン Art Pine apine@Bloomberg.net.
記事に関するエディターへの問い合わせ先:
Kevin Miller kmiller@bloomberg.net.
更新日時 : 2004/11/15 14:24 JST
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=aZwB3G5h39sY&refer=jp_top_world_news