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(回答先: Re: 経済効果とは何でしょうか・・・無駄金としか思えませんが 投稿者 Mグループ 日時 2004 年 11 月 04 日 13:02:13)
Mグループさん、どうもです。
「経済効果」というのは、あるイベントに伴ってお金の動きが活発になることのようです。
猛暑が続けばビール・エアコン・冷たい飲食物などがよく売れて「経済効果」があると言われます。
確かに、荷動きがいい商品の生産に関わっている人たちの残業代が増えたりするのでGDPを拡大させる可能性はありますが、猛暑に唆されてふだん以上にある商品を消費した人たちは、可処分所得が増えない限り他の商品の消費を抑えるようになるはずなので、果たしてどれほどの「経済効果」があるかは疑問です。
(残業代や営業利益の範囲ではなく需要増が設備投資につながったり雇用が増加したりすれば、他の消費が減少することをカバーしてGDPを拡大させる「経済効果」になります。現状だと、貯蓄の取り崩しで消費を増やしたのなら「経済効果」になる可能性が高い)
このような話は、プロ野球チームの優勝でよく語られる「経済効果」についても言えることです。
>本来は必要ではないところに使うお金が九千九百五億円。どぶに捨てるお金が何故
>経済効果なのでしょうか。
およそ1兆円は、どぶに捨てたわけではなく機器メーカーなどに支払われたわけですから、「経済効果」につながる可能性はあります。
ただ、あまりにも明白な一時的需要増ですから、残業やアルバイト採用は増えても、新規設備投資や新規採用者増加はほとんど期待できないはずです。(優先度の高い装置から順次こなしていくというかたちで対応しているようです)
さらに、ATMや自販機を設置して商売しているところが装置の改修を通じて収益を増加させることができないのなら、支払いサイドにとってはただ費用が増えた(営業利益が減った)ということになるので、GDP的には、銀行&小売業から機器メーカーにお金が動いただけで「経済効果」はないということになります。
(新札を使えるようにしたからといって自販機の利用額が増えることはないはずです)
銀行は資金を国債の購入に振り向けて実物経済への貸し出しは抑制しているので、新札発行に伴う実物経済社会への強制的な支出は、政府日銀の関連費用支出と合わせてそれなりの「経済効果」があるとは思っています。
新規設備投資が見込めない限り、あるところの付加価値(人件費+営業利益)増加は、別のところの付加価値(営業利益)減少で相殺されるだけでGDPが増えるわけではないと考えたほうがいいと思います。
>大地震で建物などに5兆円の被害がでれば、5兆円の経済効果が生まれますか。
>空爆で都市を破壊し尽くせばその経済効果はさぞ大きいでしょう。
被害が出ただけでは経済効果は生まれませんが、政府部門の追加的赤字財政や民間(家計や企業)の借り入れによる復興・再建費用支出は「経済効果」を発生させるはずです。
(政府部門でも民間部門でも、他の支出を削って対応したときは「経済効果」はないと考えたほうがいいでしょう)
建物など固定資本の被害は固定資本の減耗になるので、再建してもGDP統計上はプラマイゼロとも言えますが、固定資本減耗は“計算上”の処理で、復興・再建費用はリアルなお金の動きで固定資本形成は二重計上されるGDP項目なので、上記の支出条件であれば「経済効果」があります。
しかし、政府部門の赤字財政支出は、そのときは「経済効果」でも後に公的負担の増加につながるので刹那的なものだと言うことができ、民間の借り入れによる再建支出は、すぐに元利支払いが生じるのでまさに刹那的な効果でしかありません。
バカバカしいと受け止めるか、そんなもんだと覚めて見るかは別として、
タンス預金するつもりのお金で、食べ切れないほど大量の食事を注文し残しても支払いをきちんとすれば「経済効果」
利益の使い道に困っている企業が3日間しか使わない展示ブースに大金を投じて廃棄する行動は「経済効果」(一応、現状の日本ではという条件を付与しておきます)
政府が赤字財政支出を増やし、ある場所に穴を掘りそれを埋めるという作業を間断なく発注しても「経済効果」