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「現在は第2次ブレトンウッズ体制だ」と歴史経済学者のナイアル・ファーガスンらが言っているそうだ(11日付英タイムズ紙)。
ブレトンウッズ体制は各国通貨とドルとの交換比率を固定した戦後の国際通貨体制だ。1970年代に入って崩壊した。
第2次ブレトンウッズ体制というからには、現在はある種の固定相場制だと言っている。日中を中心にアジア各国が人為的に自国通貨安にしていることを指している。
なるほど、中国は1ドル=8.26〜8.28元の範囲に為替操作で固定している。日本も溝口善兵衛財務官時代には天文学的規模でドル買い・円売り介入し円安にした。
固定制といい変動制といっても、どこまで為替の変動を許容するかの差である。一定の元安、円安水準にすることに成功しているのだから、ブレトンウッズ体制の復活といえなくもない。
この第2次ブレトンウッズ体制のミソは日米中それぞれが快適なことだ。日中は通貨安の力で米国に盛大に輸出できる。米国は代金を払うのにドル札を印刷しさえすればいい。日中が市場介入でいくらでも引き取ってくれる。
ところが、例によってブッシュ大統領が平地に乱を起こした。元をもっと変動させ、元高にしろと中国に圧力をかけている。大統領選での輸出産業のウケねらいだ。
まったく、共和党の右派は後先考えず突っ走るからかなわない。為替を市場まかせにすれば、米国への資金流入は途絶える。心地よい第2次ブレトンウッズ体制は一巻の終わりなのだが、それでいいのか。(論説室・潮田道夫)
毎日新聞 2004年10月22日 0時03分
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/wadai/news/20041022k0000m070142000c.html