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(回答先: 国内の消費者価格や世界相場の極性化の背後に、国際的な商品市場における大貿易商社の【世界銀行】 投稿者 hou 日時 2004 年 10 月 17 日 07:07:22)
http://hotwired.goo.ne.jp/i/news/3130.html
遺伝子操作農産物がボイコットで価格低下
エンバイロンメント・ニュース・エージェンシー
1999年9月27日 3:00am PDT 米国の農業経営者たちは、バイオテクノロジーで生み出された農産物の多くに関して、予想よりも低い価格に直面している。ヨーロッパおよび米国内市場の多くで、遺伝子操作食品がボイコットされているのが原因だ。
業界専門家の中には、遺伝子操作種子に対する需要は来年劇的に減少するだろうと予測する者もいる。また、遺伝子操作を行なっていない種子が需要を満たすほど十分に存在しない可能性を懸念する声もある。
一部の農場経営者、政府関係者、バイテク企業などの予測とは裏腹に、多くの遺伝子操作(GMO)農作物に対して今年支払われた価格は、従来の農作物の価格よりも低いものになりそうだ。日本や欧州連合が、GMO農産物を材料にした製品の輸入を拒否している結果、従来種の農産物の価格が上がり、GMO農産物の価格が下がっている。
米国の農家は、収益性の高い海外市場をつなぎとめようと必死だ。米国トウモロコシ栽培者協会(ACGA)のダン・マグワイヤー氏は次のように語る。「実際、消費者は王様だ。消費者は常に正しい。消費者がGMOでない農産物を選ぶのなら、われわれが提供すべきなのはそれなのだ」
しかし、現在GMO農作物が収穫される農地は数百万エーカーに及び、米国のダイズの収穫の55%、トウモロコシの35%、綿の39%がGMOなのだ。
現在、二層構造の収穫システムが生まれつつある。農家、大穀物倉庫の運営者、トラック運送業者、食品製造業者、食品流通業者などが、GMO農作物とGMOでない農作物を区別しようという処置を取っているからだ。
健康や環境に対する懸念からGMO農産物を拒否している国々では、GMOでない農産物を求める消費者の要求が存在する。米アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)社などの巨大な食品加工業者がこの要求を満たせるようにするためには、GMO農産物とそうでないものを分けなければならない。ADM社は9月1日(米国時間)、供給者に対してGMO農産物を区別するようにと告知した。そして、同社ではバイオテクノロジーが安全であると考えているとしながらも、次のように言明した。「われわれは消費者が購入してくれる製品を生産しなければならない。消費者の要求を満足させられなければ、彼らは別のところから購入してしまう」
この声明を発表して以来、ADM社では内密に、遺伝子操作を行なっていない従来の農産物を割増価格で買い入れ始めた。
「マーケッターが何と言おうと、GMO農作物は費用が余計にかかり、収穫高はより少ない」と語るのは、全米家族経営農場連合(National Family Farm Coalition)のビル・クリスチャン氏。農業経営者はより収穫が得られることを期待して、GMO種子に高い金を支払ってきたわけだが、農産物を区別し、異物が混ざっていないことを確認する試験を行なう費用は、彼らにとって大きな負担となっている。
そして、多くの農業経営者たちが目にしている収穫は、従来の農産物よりも少ない。遺伝子操作されたダイズが、従来のダイズよりも単位面積あたりの収穫量が6〜7%少ないとする研究もある。
「歴史的観点から見て、これはおそらく、生産性に関しては最も大きな後退だろう」と、ベンブルック・コンサルタント・サービス社のチャールズ・ベンブルック博士は語る。ベンブルック博士は以前、環境に関する大統領諮問委員会で、農業政策アナリストを務めた人物だ。
GMO農産物を従来の農産物と区別するのにかかる余分な時間と輸送費用は、農業経営者に打撃を与えている。特に今年は、小売価格が記録的に低く、干ばつ、洪水に見舞われたこともあり、その打撃は大きい。さらに市場のボイコットの結果として、GMOダイズに関して受け取る代金は、GMOダイズの種子に対する割増金を支払ったことを計算すると、在来種よりも1ブッシェル[約35.24リットル]あたり18セント安くなると予想する米国の農業経営者もいる。
アワノメイガなどの害虫を殺す『Bt毒素』を作り出すように遺伝子操作されたトウモロコシは、特に非難の対象となっている。その花粉が、無害のチョウやガまで殺してしまう可能性があるとする研究結果が出たためだ。操作されたBtトウモロコシが従来のトウモロコシに隣接して植えられているために、従来のトウモロコシも害虫に有毒ななんらかのBtたんぱく質を吸収した可能性がある。試験の結果、米国産のトウモロコシの多くが、現在Btに関して陽性を示しており、海外の買い手から拒否される模様だ。
「われわれはBt汚染のために、ヨーロッパにおける2億ドルのトウモロコシ市場を失った。現在ヨーロッパに出荷されているトウモロコシは、ほんの少量に過ぎない」とクリスチャン氏は述べる。
消費者は、GMO種子を製造している米モンサント社やスイスのノバルティス社などのバイテク企業から、GMO農産物は安全で健康に良いものだというイメージを作るためのキャンペーンの猛攻を受けることになるだろう、とベンブルック博士は語った。
「種子生産企業やライフサイエンス企業は、自分たちが消費者の心をつかむ戦いの最中にあることに気付いている」と同博士は語る。
[日本語版:平井眞弓/合原弘子]
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