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(回答先: 米国債は売れない?] 投稿者 外野 日時 2004 年 10 月 16 日 22:39:40)
外野さん、どうもです。
まず、米国債は通称で、米国連邦政府が借り入れ証書として発行している債券はすべて米国財務省証券です。
日本政府が外貨準備などで保有しているものは、米国財務省証券のなかの短期物(1年以内)であるTB(トレジャリー・ビル:割引債)と言われています。
米国債(財務省証券)は本券を発行せず帳簿記載方式で所有権を管理しているので、日本政府の保有分が帳簿に記載されていれば、形式的には売却が可能なはずです。
(まさか“二重帳簿”になっていることはないでしょうから、日本政府の保有として管理はされているでしょう)
形式的に売却できることと、政治的配慮及び経済的利害考量から売却はしない(できない)ことは違います。
80年以降の日本政府は、貿易収支の黒字で手に入れた国際流動性(ドル)を主として米国に供給する(還流させる)ことを“国是”としているはずなので、米国財務省証券は買い増すことはあっても、売却することはないと予測しています。
日本政府(官僚)の判断を好意的に解釈すると、政治的従属ではなく、経済的合理性(日本経済総体の利益)に基づき米国財務省証券を購入し保有し続けていると言うこともできます。
(日本政府が保有している米国財務省証券は、売却もできないし、完済されることもないと見ています。できるのは、買い増しの額を減らすことくらいです)
日本政府に嫌味を言うのなら、塩漬けにするのなら、TBではなく利率のいい中長期(トレジャリー・ノート)や超長期(トレジャリー・ボンド)にしたほうがいいというものです。(このあたりは政治的“配慮”なのでしょう)
※ 個人的には対米依存経済構造の行き詰まりを予測していますので、貿易などで稼いだドルを米国に還流させることで日本経済を支えていく(成長させていく)という「米国財務省証券」積み上げ政策は軌道修正すべきだと考えています。