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原油価格の高騰を受けて化学メーカー各社が打ち出していた製品値上げが、需給逼迫(ひっぱく)感などを背景に浸透し出した。異例ともいえる年に複数回の値上げが受け入れられ、代表的なプラスチックの価格は年初に比べて二−三割上昇している。今後は、消費者が手にする家庭用品などプラスチックを原料にした最終商品にも波及するかどうかに注目が集まっている。(大柳聡庸)
代表的なプラスチックのポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)をめぐっては、三菱化学系で最大手の日本ポリプロ(本社・東京都港区)と日本ポリエチレン(同)をはじめ、各社が今年三回目となる値上げを打ち出していた。ユーザーも今月上旬からの値上げを大筋で受け入れた。
また、水道管などに使用される塩化ビニール(PVC)も、最大手で東ソー系の大洋塩ビ(同)や信越化学工業など各社が今年二回目の値上げを打ち出し、先月には浸透した。
原材料のプラスチック値上げを受け、積水化学工業はPPやPE製の洗面器やゴミ箱といった家庭用品について、十三年ぶりとなる値上げを打ち出した。今月二十一日から10−15%値上げする方向で交渉中だ。住友ベークライトは八日、PPやPE製の包装フィルムやPVC製のシートを二十一日から5−10%値上げすると発表した。
石油化学製品の基礎原料となる国産ナフサ(粗製ガソリン)の価格は、原油価格の高騰で十−十二月期には「一キロリットルあたり三万五千円以上」(三菱化学・石化原料事業部)と、前年同期に比べて一万円以上高くなる見込み。
しかし、「デフレで最終製品に近づけば近づくほど値上げが難しい」(蛭田史郎・旭化成社長)ため、今後も原油高が続けば家庭用品メーカーなどの収益を圧迫する可能性がある。