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本日発行の「日本経済新聞」夕刊4面の「市場の話題」から:
見出し:米経常赤字拡大、高まる警鐘:問われる資本流入の持続性
記事:
「 米国の経常収支の赤字拡大に対する警鐘が相次いでいる。赤字拡大は今に始まった話ではないのに、なぜこの局面で盛り上がるのか。解は大統領選にある。
米国の資本流入は一日に約四十億ドル。このうち半分は米国民の過剰な消費や悪化の一途をたどる公的債務の埋め合わせに向かっている。経常赤字の規模は米国内総生産(GDP)の五%を超える未踏の領域に到達。過去の先進国の事例では、この比率が五%を超えると為替調整などの是正機能が働き始めるという。
今のところ赤字穴埋めに問題は生じていないが、問われているのは資本流入の持続性だ。米連邦準備理事会(FRB)のグリーンスパン議長は「GDPの五%相当を借金し続けるのは無理」と断言。ボルカー前FRB議長は「五年以内に七五%の確率で危機が来る」と予測、ルービン元米財務長官に至っては「最後の審判が来る」と警告した。
危機感をあおっているのは米大統領として世界の基軸通貨のハンドリングを任せてほしいと訴えているブッシュ、ケリー両氏の赤字問題への対応だ。ともに二〇〇九年までに赤字の半減を宣言しているが、公約を実行すると赤字が逆に一兆ドル増えるとの指摘もある。テロに備えた国土防衛費が膨らむ可能性は高く、二〇〇八年から支出が始まるベビーブーマー世代の年金・医療費のやり繰りに至っては道筋もついていない。
市場が膨れ上がる借金の支払能力に不安を抱けば、ドルの信認は揺らぎかねない。著名投資家のウォーレン・バフェット氏が初めてドル以外の通貨を買うなど、危機のにおいをかぎ取る動きも表面化し始めた。
“警鐘派”にとり、米政界の赤字問題への対応は危険が近づくと砂の中に頭を隠すダチョウのように映る。このいら立ちを市場も共有することになるのか。ピーターソン元米商務長官はこう語る。「世界が貸し続けてくれることを望むが、それは無理な相談だ」
(ニューヨーク=豊福浩)」