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10月8日(ブルームバーグ):米リーマン・ブラザーズのエコノミストたちは、8日に発表された9月の米雇用統計が予想以上に弱かったことから、連邦準備制度は次回11月の連邦公開市場委員会(FOMC)以降、利上げをいったん停止する可能性があるとみている。
リーマンのシニアエコノミスト、ドルー・マタス氏は「時には、額面通りに状況を受け止めなければならないときもある。労働市場はそれほど改善していない」と述べ、「『前向きな』連邦準備制度は労働省労働統計局のプラスの修正を無視して、11月の会合以降に利上げをいったん停止するだろう」と語った。
景気回復が雇用の伸びのスピードを向上させることができないなかで、9月の非農業部門の雇用者数は前月比9万6000人増加と、事前のエコノミスト予想を下回った。
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長期的なトレンドは減少傾向にあり、製造業の雇用者が成長する米経済に占める割合は小さくなっている。製造業雇用者の割合がピークをつけたのは 1944年の10.5%で、それ以降は減少している(赤の線)。割合のパーセンテージの変化を白い線で示し、緑色の選は4年移動平均だ。
青の垂直の線で区切ったブッシュ現大統領、クリントン前大統領、ブッシュ元大統領の任期期間中の状況を見ると、製造業の雇用者数は長期トレンド近辺で推移していたが、2001年に落ち込みを見せた。この減少は、1950年代と 60年代の減少に並ぶものだ。
マタス氏は、雇用統計は「国民が仕事を見つける自分の能力に自信が持てなくなってきていることを示唆している」と話す。
「前向きな」当局
労働省はまた、2004年3月までの1年間で、23万6000人の雇用が新たに創出された可能性があるとする暫定結果を発表した。現在の数字が示す同期間の新規雇用者数は70万9000人だ。政府は修正を加えた最終報告書を来年2月にまとめる予定。
この修正により、ブッシュ現政権は2001年1月の就任以降、約60万人の職が失われたことが判明するのではないかとみられる。
マタス氏は「連邦準備制度が後ろ向きではなく、前向きであることを覚えておくことが重要だ。従って、予想される修正も今後数カ月は、連邦準備制度の行動に与える影響はごくわずかだ」と指摘する。
連邦準備制度は今年、3回にわたって利上げを行い、現在のFF金利は 1.75%。今後も「慎重な」ペースで利上げを維持していくことができるとの見方を示している。
原題:Fed May Pause After November on Jobs, Lehman Says: Chart of Day (抜粋) {NXTW NSN I59WXE07NBB5
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:
東京 角田 正美 Masami Kakuta mkakuta@bloomberg.net Editor: Taniai
記事に関する記者への問い合わせ先:
ニューヨーク Thomas R. Keene tkeene@bloomberg.net.
記事に関するエディターへの問い合わせ先:
Joe Winski jwinski@bloomberg.net.
更新日時 : 2004/10/09 13:48 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/commentary.html
★ 参照書き込み
『ほんとうに金利を引き上げ続け引き締めも継続実施するのなら、「誤り」ではなく「確信犯」でしょう。』
( http://www.asyura2.com/0403/hasan35/msg/647.html )