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歴史的に見て、国家のサイズは情報・交通の時間距離によって決まってきた。
1日で情報が伝達され、1週間で軍隊を派遣できるサイズの領域では直接統治の国が成立した。
1週間で情報が伝達され、1ヶ月で軍隊を派遣できるサイズの領域では、間接統治の覇権国家が成立した。
さすれば、現在の情報技術、交通技術においては地球全体が一つの統治機構によって支配されることになるのは必然である。
現代の国民主権国家の限界は明らかである。企業は国家の枠を外れて活動を行い、国家が規制すればエスケープオプションで別の国に逃げてしまう。資本が逃げられた国では経済が衰退するので、国家は企業の言うままに規制をゆるめていかなければならない。すでに、国民国家は国家としての機能を果たしえなくなりつつあるのだ。
これは、律令国家が、荘園という治外法権を認めた段階で崩壊していった状況と似ている。
律令国家の国家機能が失われた後、群雄割拠の戦争状態になった。経済的・軍事的・政治的実力が支配する時代になり、新たな統合がなされた。
今後の展開において、
(a)多国籍企業が軍事力を持つにいたって、地域政治を破壊していくのか(ブラックウォーターなどが実力を持つに至るのか)、
(b)国家連合を通じて統合に至るのか(国連やEU、アジア共同体など)、
(c)覇権国家による間接支配になるのか、
よくわからないが、いずれにしても、地球規模での政治統合へと向かっていくだろう。
我々にとっての問題は、100年後に地球国家ができることを前提として、どのような思想・制度・社会のあり方を準備しておくべきかを検討することではないだろうか。
オプスデイやユダヤはすでに準備を始めているのだ。