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(回答先: 再現性と予言性について 投稿者 岩住達郎 日時 2005 年 4 月 10 日 07:35:36)
感謝。「科学的予言」について。
ご教示ありがとうございます。ただ私が聖書の予言を引き合いに出したのは、予言することによって起こる影響がその予言を当たらなくさせてしまう可能性について、一つのメタファーとして申し上げたまでで、他意はありません。もちろん一つの言葉によって起こる反応がポジティヴであったりネガティヴであったり、それが集団性を持つと一気に片方の方向に突っ走ったりすることは、実験室では困難ですが逆に実社会の中で「実践」として行われた個々の事柄の検証をすることで十分に証明できることでしょうし、種々のパラーメターの数量を十分に大きくすれば、その予言について人々がどんな反応をするのか、の予言もかなり高い確率でできるかと思います。
その意味では、数年前から進んでいる旧ソ連圏での「民主化」など、米国の謀略機関にソロスが投資して行わせているのでしょうが、相当に科学的にやっているように見えます。だからソロスが多額の金を投資できるわけで、あのような投機屋がそれなりの成功の確率を計算せずに行動することはありません。ただそれを批判し、あるいは食い止めようとしている側の方が彼らよりも科学的ではないために、むざむざとやられてしまう、といったことではないか、と思います。
ホロコースト問題にしても9・11謀略にしても、仕掛ける側が「十分に科学的」かどうかは分かりませんが、少なくともあちら側よりも仕掛けられる側の人間の方が「より科学的ではない」ということでしょう。だから少々粗雑な計画でもムザムザと引っ掛けられて、逆に積極的に仕掛ける側を応援してしまう結果になる。
私が人文・社会科学に対して不信の念を抱かざるを得ないのは、このような事例を通してです。また先日のマドリッド会議で、その分科会の中で、対テロ戦争の「心理部門」にCIA関係者が2名も加わっていたことの意味もよく理解できます。彼らの方が科学的なのですね。
お話の「ユダヤ・プロトコール」にしても、「賢いゴイム(あるいはもっとかしこいユダヤ)」が逆にそれにヒントを得て修正し、徹底的に科学的に研究して行えば、扇動・利益誘導・脅迫・軍事力などを駆使して似たようなものを実現させてしまうかもしれません。現在のところ、一般の人文・社会科学者の方がより非科学的でしょうし、大衆は結局は操られる側になってしまうでしょうから。
『真の問題は、その傀儡共を追放しても、追放した後の政治をどういう形にするかを前もって決めておかないと又元の木阿弥になる事です。だからこそ特定個人の価値観に基づく主観的政治理論でなく、国民の利益を守るために国民の最大公約的価値観に基づく客観的政治理論が必要なのです。』
確かにそのとおりですね。そしてそのためにはかなりの数の国民がある程度以上の科学的な見方を正確に身に付けておかねばならない、これが大前提ですが、それは現実には難しい作業でしょうね。
現在の学校の教育では到底のぞめません。生徒たちは算数・数学で「イコール」の意味すらまともに教わっていないし(だから「移項」などという上っ面の技術に頼って計算間違いばかりする)、そもそも教師自体が全く解っていない。またせっかく「数学的帰納法」を高校で習っても「帰納法」や「演繹法」の基本的な意味を教えることの出来る教師がいない・・・、こんな状況で、まして社会科など基本的に丸暗記の「信じなさい」の世界ですから、お先真っ暗といったところです。(日本では理科でも米国や英国に比較するとその臭いが強いと思います。なにせ中学校の理科で「DNA」も「加速度」も、その言葉の存在すら教えていませんので。)
日本の文部科学省も「歴史教科書」では右往左往しても、このようなことは頭に無いうえに、「ゆとり教育」などと称してますます科学から生徒を遠ざけています。(私は日本の文部科学省こそが米欧ユダヤ支配層の最大の手先ではないか、と疑っています。一つの国をだめにしようと思えば簡単です。教育のレベルを下げればよい。2世代もすればその国はつぶれます。)
この動きは民間から起こしていくしかないのでしょうが、世論形成を成すにはずいぶんと時間がかかるでしょう。また従来の社会科学のドグマが一つの固定観念として個々の人間の主観を強力に形作っている(たとえば価値観に科学的な装いを施しただけの「歴史の進歩」の概念、「左右の対立」や「ファシズム対民主主義」といった現代史中の概念、などなど)ために、阻害要因は大きいような気がします。
今のところ、個々人の少しずつの努力を積み重ねるしかないでしょうが、このようなことを若い優秀な人たちに早く気付いてもらいたいと思っております。
いろいろとご教授ありがとうございました。また科学について迷うことがありましたらご質問をさせていただくことになると思いますが、その節にはよろしくお願いいたします。